私は最初、アロマセラピーを体験する前は「単なる香りだけでしょ」と軽く考えていました。
ほかの癒しとは違い、香りは見えるわけでも動くわけでもないので、効果も小さいように感じられます。
しかし、実際にアロマセラピーを試してみると、癒し効果に驚きます。
香りを嗅いだだけで、体の芯から疲れが取れていくのがはっきりわかるほど、強い効果が感じられます。
肩の荷がすっと消えていくようです。
あなたも一度、試してみましょう。
効果もさることながら、意外な「即効性」に驚くことでしょう。
では、なぜ、これほど強く、早く効果が現れるのでしょうか。
これは、人間の進化の歴史に関係します。
原始時代から、生物が食べるときには、においを嗅ぐことで安全性を確認していました。
いい香りがしたときには「これは食べられる」と思いますし、腐ったようなにおいだと「腐っているのではないか」と判断します。
ここで判断を誤って毒性の物を口にしてしまえば、そのまま死んでしまうかもしれません。
においを嗅ぎ分けることは、まさに命を懸けた判断です。
そのため、嗅覚に限っては、ほかの感覚器官とは異なる構造になっています。
五感といえば「視覚・聴覚・臭覚・味覚・触覚」の5つです。
通常、視覚や聴覚などの刺激は、大脳新皮質を経由してから、大脳辺縁系に伝わります。
途中でワンクッションを置いているので、刺激が加工・変化しやすいです。
しかし、嗅覚だけは、判断を誤っては死に直結するため、経由をしないように進化しました。
経由をせずに、直接、大脳辺縁系に到達する仕組みになっているため、刺激は強く感じられ、また即効性があります。
本能レベルで、においと感情は、直接強く結びついています。
そのため香りを嗅いだ瞬間に、気持ちに変化が現れます。
いい香りを嗅いだ瞬間に、体全身をマッサージされたような感覚になるでしょう。
あなたの生活にも、ぜひアロマを取り入れましょう。