人間は、ほかの動物とは違い、感動ができます。
感動は「心が感じて、動く」ということです。
感動といえば「嬉しい出来事があったとき」というイメージが強いのですが、必ずしもそれだけとは限りません。
すべて、心が感じて動くことなのですから、感動です。
この感動をどれだけたくさん人生の中で増やしていくかが大切です。
感動した瞬間に、人は生まれ変わるからです。
たとえば、悲しい映画を見て泣いたとき、深く心の底にまで感動が伝わります。
その感動は一瞬でもずっと残り、いつの間にか実生活で生かされることになります。
悲しいだけではなく、叱られたときもです。
私は小学6年生のころに、作文の書き方で先生に叱られたことがあります。
当時の私は、批判を中心とした書き方でしたが、その作文を読んだ先生がひどく激怒したことがありました。
「批判の多い文章は読者を不快にさせる」と、先生に叱られたことを今でもはっきり覚えています。
しかし、そのおかげで私は変わりました。
批判の文章を書くと、先生がこれほどまで怒るくらいに不快な気持ちにさせるものなのかと、感動してわかったからです。
「もう批判する文章を書くのはやめよう」
心からそう思いました。
本当に心が感動したとき「変わろう!」と思います。
思うというより、心がそう変わってしまいます。
喜怒哀楽は、すべてが感動です。
心が動くにつれて心も変わり、行動も変わります。
行動の大本は、心です。
心が先にあって、次に行動します。
その心が感動すればどうなるのでしょう。
感動する出来事は心が激しく動くのですから、同時に行動も動き始めます。
感動する出来事は、自分の本質を変え、行動を変え、運命を変える力があるのです。