ある日、あなたの家が焼けてなくなってしまいました!
誰でもそうですが、自分の住んでいる家が焼けてしまえば、落ち込みます。
住む場所だけでなく、思い出や家具もなくなります。
「これからどうすればいいんだ……」
自分の行き場を失い、途方に暮れます。
自分の家がなくなり、焼け野原になった土地を見てどうするのかといえば、また新しい家を建て直すことでしょう。
住む家がないことには、住む家を建てるしかありません。
火災保険に入っていれば、失ってもお金の保証があるはずです。
しかし、結果として、新しい家を建てることができれば「火事になってよかったかも」と思うようになります。
火事になって家がなくなったから、新しい家を建てるチャンスに変わったのです。
新しい家を建てるためには、土地が必要です。
まず古い家を最初に壊してしまう必要があります。
壊してから、更地に新しく家を建て直すという順番になります。
あなたは大切なものを失ったとき、落ち込むことでしょう。
それは誰でも同じです。
しかし、なくなった場所に「もっといいものを建てるぞ」と考えます。
失ったということは「土地ができた」「余裕ができた」「スペースができた」「時間ができた」ということです。
今まで古いものがあったから、新しいものを取り入れる余裕がありませんでした。
しかし、何かのトラブルや事故によって失うことがあれば「もっと素晴らしいものを作り直そう」と考えればいい。
失ったときには、建て直す(立て直す)チャンスです。
崩壊をチャンスに変えてしまいます。
失恋をして悲しむ人がいれば「もっといい人を見つけるぞ!」という意気込みに変えてしまえばいい。
失った人を悔やんでも仕方ないのですから、もっと素晴らしい人を見つければいいのです。
古い人がいなくなれば、あなたはフリーになります。
時間に余裕ができ、ほかの人と付き合うチャンスに変わります。
もっと素晴らしい人と出会い、付き合うようになれば「前の人と別れてよかった」と思うようになります。
損失は、チャンスでもあります。
取り入れる余裕ができたのですから、もっといいものを手に入れるチャンスでもあるのです。
それは、あなたの努力しだいです。
火事で家を失い、焼け野原になった土地を眺めるだけでは進歩がありません。
もっと素晴らしい家を建てれば、家を失ったことをチャンスに変えることができます。
有名な画家であるピカソは、『あらゆる創造活動は、なにより破壊活動である』 と言っています。
「古いものを壊さなければ、新しいものを生み出せない」ということです。
「新しいものを手に入れたい。でも古いものをそのままにしておきたい」というのは矛盾です。
新しいものを手に入れるためには、古いものをまず壊す必要があるのです。