やる気になっているときというのは、他人のために一生懸命になっているときです。
「自分のために」と思うと「これをやるのは、また今度でいいか」と気が緩んでしまいがちです。
けれど他人のために何かをしているときには「やらなきゃ!」という気分になっているため、自然と体が動き始めます。
私は学生時代、クラスの情報収集をしていました。
学校の友人にクラスのアンケートを採って、どのクラスがいいのかを聞きます。
もし使い終わったノートやテストに関する情報があれば、集めるだけ集めます。
当初は、私が自分のとるクラスのために役立てようと始めただけです。
それが、途中で趣旨が変わりました。
私がクラスの情報を集めているということがどこから漏れたのか、広まっていきました。
私のところに「何かいいクラスの情報ない? ~のクラスって、どんなクラス?」と聞きに来る人が押しよせてきました。
実は、私はとても嬉しかった。
自分の行っていることが、誰かの役に立てればいいなと思い、喜んで情報を提供します。
学校とはいえ、情報社会なのです。
噂がいったん広まると、さらに情報が集まってきます。
みんなが情報のために一致団結します。
クラスの情報が、電話やメールで私のところへ報告されます。
私はいつの間にか、情報のまとめ役をしていました。
いっときは自分の勉強どころではなかった時期もありましたが、たしかにやる気が出ていました。
「自分のために」より「みんなのために」と思うほうが、やる気が出るのです。
これが自分の学生生活にも大いに役立ちました。
「自分のために」より「みんなのために」と思うほうが、期待されていると、やる気が出てくるのです。