ある程度長く生きていると、自分の特徴がわかってきます。
自分の性格もわかってきます。
何が好きで、何が得意かもわかってきます。
何が嫌いで、何が不得手かもわかってきます。
自分のことがわかってくるにつれて「私はこんな人間」と思い始め、そして思い込むようになるのです。
しかし、実際はわかりません。
「私は自分のすべてをわかっている。知り尽くしている」と思うのは早合点です。
往々にして、それは真実ではありません。
良くない思い込みです。
機会がないだけで「気づいていない自分」が隠れている可能性は十分あります。
「私はこんな人間。私は自分のすべてを知り尽くしている」と思い込むと、自分の新たな一面を発見するチャンスを逃します。
いくつになっても「自分にはまだ気づいていない一面がある」と思うことは大切です。
世の中を見渡してみると、未経験のことがたくさんあるはずです。
一度も経験がないことは、すべて「未知の領域」です。
そこには新たな自分が隠れているかもしれません。
つまらなさそうに見えたスポーツも、いざやってみると、意外と楽しくてハマってしまうかもしれません。
自分には向いていないと思っていた仕事でも、いざやってみると意外と相性が良くて、スムーズにいくかもしれません。
難しそうな語学学習も、いざやってみると、最初からすいすいうまくできてしまうかもしれません。
見た目や雰囲気だけで判断するのはNGです。
思いのほか順調に進めていけることはよくあることです。
向いていないと思っていたけれど、実際にやってみると、意外と楽しかったり相性が良かったりすることはよくあることです。
定年退職後に始めた趣味で、思わぬ才能を発見することだってあります。
やってもいないのに「自分には向いていない」と決めつけるのはよくありません。
「私はこんな人間」と型にはめず、勇気を出して、いろいろなことにチャレンジしてみることです。
今まで気づかなかった、新たな自分を発見できるかもしれない。
自分の中に眠っていた才能が開花する可能性もゼロではありません。
「私にはこんな一面があったのか!」と自分でも驚かされるのです。
今までそういう機会がなかったから、知るチャンスがありませんでした。
それはどの年齢でもあり得ます。
世の中のあらゆることを経験したことがある人はいません。
まだまだ自分の中には、知らない一面が隠れています。
「自分のことは自分が一番わかっていない」と思うくらいでちょうどいい。
自分に期待すれば、チャレンジ精神がみなぎってくるのです。