社会と断絶された状況にいると「こんなに苦しんでいるのは自分だけ」と思いがちです。
保育や子育てで悩んでいるときや病気や障害で外出が難しいとき「こんなに苦しんでいるのは自分だけ」という思考に陥りやすい。
自分一人で頑張っていて、いっぱいいっぱいのときは、疎外感や孤独感にさいなまれます。
自分の置かれている状況が、ひどく深刻で恐ろしいものに感じられる。
閉鎖的な状況に絶望感を覚えると、ますます苦しくなります。
1人で森の中をさまよい歩いているような感覚を覚える。
悪い考えが頭をよぎってしまうことも少なくありません。
しかし、ここに誤解があります。
どんなに厳しい状況であっても「自分だけ」ということはあり得ません。
それは一種の錯覚であって、現実は違います。
世界は果てしなく広い。
地球にはおよそ80億人もいて、世界で自分だけという状況はありません。
外に目を向ければ、自分と同じ状況の人は必ずいます。
大切なことは、自分と同じ状況の人と出会い、つながることです。
自分と似た状況の人でかまいません。
つながるだけでいいのです。
その人とつながるだけで「こんなに苦しんでいるのは自分だけではない!」と励まされます。
「そうそう、よくわかります!」と共感や同意できることが増え、気持ちを明るくさせてくれます。
幸いなことに現代社会は人とつながる手段が豊富にあります。
SNSであれば、物理的な距離に関係なく、つながれます。
ボタン操作で、自分と似た属性の人を探すことも容易です。
ネット上の交流も、人間関係の1つであることに変わりありません。
ブログを持っているなら、自分の状況を赤裸々に告白すれば、同じ立場の人たちが声をかけてくれるでしょう。
依存症に苦しんでいるなら、自助グループに参加するのも有効です。
同じ状況で苦しんでいる人たちとつながりが持てます。
自分以上に苦しんでいる人たちと出会うことも少なくありません。
「世界で自分一人だけ」と思っていても、自分と同じ状況の人は、必ずいます。
思った以上に大勢いると思って間違いありません。
どんなつながり方でもいいので、自分と同じ状況の人たちとつながってください。
ちょっとしたコミュニケーションで救われるのです。