ぬるま湯の環境は、居心地が最高です。
我慢も緊張もない。
悩みや苦しみもなく、疲れやストレスを感じることもない。
努力する必要も、自分を磨く必要もない。
嫌な人はいなくて、みんな良い人ばかり。
「なんて私は恵まれているのだろう!」
「ずっとこのままでいたい!」
この世の極楽に思えて、ありったけの幸せを感じるでしょう。
あまりの居心地の良さに、ずっと居続けたくなるかもしれませんが、長期滞在には要注意です。
ずっとぬるま湯の環境の中にいると、必ず人は衰えます。
筋肉は使わないと衰えますが、それは頭や心も同じこと。
意欲や気力が少しずつ衰えていき、下降線の一途をたどり、退化していきます。
自覚がないほど小さな低下かもしれませんが、少しずつ衰えが進んでいるのは確実です。
ぬるま湯の環境に慣れきってしまうと、大変です。
いざ別の環境に行こうとしたとき、頭も体もすっかり衰えきっていて、新しい環境にうまく適応できません。
右往左往することになります。
まずリハビリから始める必要があり、大きなロスが発生します。
あるいは、リハビリをしても手遅れで、元に戻らない可能性もゼロではありません。
ぬるま湯の環境に居続ければいいと思うかもしれませんが、それが叶わないこともあります。
ぬるま湯の環境が永遠に続くとも限りません。
ある日突然、環境の変化が襲ってきて、逃れられないことがあるでしょう。
そうした事態に直面すると、うまく環境の変化に適応できず、四苦八苦することになります。
ぬるま湯の環境は、気持ちが良くて最高の環境です。
だからといって、無期限で居続けることはないようにしてください。
手遅れになる前にアクションを起こしてください。
どこかで見切りをつけて、ぬるま湯の環境から抜け出すのです。
そして新しい環境に飛び込んでいきましょう。
誰かが背中を押してくれるとは限りません。
「行きなさい」と教えてくれるとも限りません。
自らの意思で一歩を踏み出し、アクションを起こさなければいけないです。
新しい環境にはストレスがあって、今までのように安全・安心・快適とはいきませんが、必ずそれらは成長にプラスとなります。
新しい環境には、新しい刺激や変化に満ちているため、必ず生きる力が強くなります。
自分に一定の負荷を与えることで、心身の増強させることができるのです。