ある注目のトーナメントで、見事優勝を果たした選手が大粒の涙を流していました。
インタビュアーがマイクを向け、質問します。
「優勝、おめでとうございます。白熱したプレイでしたね。今のお気持ちは?」
てっきり勝利の嬉しさで泣いているのかと思いきや、意外な答えが返ってきました。
「自分のミスが恥ずかしい。あんなつまらないミスをするなんて、われながら情けない」
嬉しさで泣いているのではありませんでした。
悔しさで泣いていたのでした。
試合では優勝できたものの、つまらないミスやエラーが多く、自分のプレイにまったく納得いかない様子でした。
試合中につまらないミスをしてしまったことがあまりに情けなくて、涙が止まりません。
試合では勝てたものの、本人としては「自分に負けた」と感じていたため、悔し涙を流しているのです。
その人は、きっと次の試合でも優秀な成績を収めるでしょう。
結果に甘んじることなく、反省と改善を繰り返し、上を目指す姿勢があるのは素晴らしいことです。
勝利や成功を果たしたからといって、そこで慢心しないことです。
結果に甘んじ、調子に乗っていると、油断を招いて実力の低下につながります。
勝利や成功を果たしても、一から十まですべてパーフェクトとは限りません。
内容を振り返れば、悪い点や改善点があるはずです。
悔し涙を流す勝者のように、うまくいっても調子に乗らず、自分なりに課題を見つけて反省しましょう。
そういう人は、これからも右肩上がりの成長を実現できるのです。