「性格は変えられない」という声が聞かれます。
「三つ子の魂百まで」ということわざがあるように、幼いときに形成された性格は年齢を重ねても変わらないといわれています。
人の遺伝子にも性格に関する配列パターンが見つかっていて、先天的な要素があるのも事実です。
性格には遺伝の影響があることでも知られています。
たとえば、外向性に関する性格は30パーセントから50パーセントほど遺伝するといわれています。
「性格は変えられない」と信じている人も多いのではないでしょうか。
ここに誤解があります。
実を言うと「性格を変えられない」というのは誤りです。
あなたの親や周りの大人たちに、昔と比べて性格が変わったか質問してみてください。
「昔はやんちゃな性格だったが、年齢を重ねるにつれて性格が円くなった」
「昔はわがままな性格だったが、年齢を重ねるにつれて素直な性格に変わった」
意外と「変わった」という意見が多いはずです。
性格が変わることがあることを、あなたの周りにいる大人たちが証明しています。
性格は変えられないと言いますが、現実を見ると「昔とは性格が変わった」という証言が多く聞かれます。
厳密に言えば、性格は「変えられない」ではなく「変えるのが難しい」です。
性格は、変えるのが難しいだけです。
さまざまな人生経験を積んでいく過程で、少しずつ性格が変わっていくことがあります。
角張った石が下流に流されながら角が取れていくように、人も人生を生きていく中で角が取れ、性格に影響することがあるのです。
では、性格を変えられない一番の原因とは何か。
「性格を変えられない」と思っていることにあります。
「変えられない」と思っていると「私はこういう性格だ」という思い込みが生まれます。
性格が変わるチャンスに恵まれても、もともとの性格に固執することになり、変化を拒絶するようになります。
性格の固定化が促され、できる変化もできなくなるのです。
「性格は変えられる」と思うことです。
肯定することで可能性の扉が開きます。
心が柔らかくなり、変化を受け入れやすくなります。
結果として、性格も変わりやすくなるのです。
性格を変えることは十分可能です。
「性格を変えられない」と思っていると、変えられません。
「性格を変えられる」と思っていると、変えられます。
性格には可塑性があるのです。