「私の取り柄はこれだけです」
「これしか取り柄がありません」
取り柄が1つしかなくて悩んでいる人がいます。
世の中にはたくさんの取り柄に恵まれている人がいる一方、自分の取り柄は1つだけだと、ちょっと落ち込むところでしょう。
取り柄とは、強みであり魅力でありセールスポイントです。
取り柄が1つしかないと、自分の価値も限られているように感じるかもしれません。
「もっとたくさん取り柄があればいいのになあ」と願う人も多いのではないでしょうか。
しかし、まったく問題ありません。
まずはっきり言えるのは「1つは取り柄がある」ということです。
取り柄がゼロでないだけ幸いです。
少なくとも1つは取り柄があるのですから、それをきちんと認め、しっかり喜んでください。
もうひとつ大切なことは「取り柄はたくさんなくていい」ということです。
取り柄は、1つあれば十分です。
取り柄がたくさんあると恵まれているように思うかもしれませんが、そうとは限りません。
取り柄がたくさんあるのも、それはそれで悩ましい問題があります。
強みを伸ばすためには「選択と集中」が大切です。
取り柄がたくさんあると選択肢の数が多くなるため、リソースが分散します。
取り柄をしっかり伸ばすことができず、魅力も能力も中途半端になります。
取り柄がたくさんあればあるほど、どこを伸ばしていけばいいのか迷うことにもなるでしょう。
それぞれ目移りしてしまい、どの取り柄を磨くべきか、どの道に進むべきか「人生の迷子」となることが少なくありません。
だから、取り柄は1つでいいのです。
むしろ1つのほうがいいのです。
取り柄が1つしかないのは「選択と集中がしやすい」ということです。
取り柄が1つしかなければ迷うことがなく、スムーズに一点集中ができます。
「これしか取り柄がない」と思ったら、そこをしっかり伸ばしてください。
伸ばせるだけ伸ばしていきましょう。
今のままで満足するのではなく、その長所や魅力をもっと伸ばしていきましょう。
そこに集中すれば、もっと伸ばせるはずです。
「これしか取り柄がない」という人は「一点豪華主義」になればいいのです。
そこにしっかり力を入れて磨きをかけていってください。
自然に伸びるのを待つのではなく、どんどん積極的に伸ばしていってください。
たっぷり時間・お金・労力をかけて、伸ばせるだけ伸ばしてください。
「これしか取り柄がない」を「これだけは誰にも負けない」に変えていきましょう。
惜しみなくリソースを注ぎ込めば、必ず素晴らしい才能となります。
世の中で求めているのは、いろいろできる平均的な人より、一芸に秀でた人です。
一芸に秀でた人のほうが個性と存在感が際立ちます。
事実、世の中で成功を収めている人は一芸に秀でた人が多く見られます。
専門家、芸術家、スポーツ選手など、第一線で活躍しているプロは「これしか取り柄がない」という人たちばかりです。
取り柄が平凡なことであってもいいのです。
「笑顔しか取り柄がない」「元気しか取り柄がない」であってもいい。
笑顔も元気も、しっかり磨いて伸ばしていけば、輝く魅力・素晴らしい才能となるでしょう。
「あの人の笑顔は本当に素晴らしいね」「あの人がいるだけで元気になるね」と評判になるに違いありません。
「これしか取り柄はない」と言えることは、とてもすてきで素晴らしいこと。
堂々と胸を張ってください。
「これしか取り柄がない」でいいのです。