仕事を続けていると、ある日プライベートで出てきそうになる衝動があります。
「仕事の癖」です。
仕事で繰り返していると、動きや思考パターンが体に染みついて、プライベートでも癖として出てしまうことがあります。
たとえば、校正業務に携わる人であれば、プライベートで読書を楽しむ際、つい仕事の癖で誤字脱字のチェックをしてしまう。
経理業務に携わる人であれば、プライベートで数字の並んだグラフを見かけると、反射的に計算間違いを探してしまう。
飲食業務に携わる人であれば、プライベートで飲食店に訪れた際、店員につられて「いらっしゃいませ」と言いそうになる。
いつも仕事でしていることなので、プライベートでも反射的に体が動きそうになります。
「おっと、いけない」と気づいて、思わず体が動きそうになる自分を抑えることがあるものです。
こうした仕事の癖を別名「職業病」とも呼ばれています。
あなたもすでに経験しているかもしれません。
なかなか滑稽で笑ってしまう現象ですが、ここで自信を持ってほしいことがあります。
プライベートで仕事の癖が出たら喜んでください。
おかしなことに思えますが、悪いことではありません。
むしろ素晴らしいことです。
日頃からプロ意識を持って仕事に取り組んでいる証拠だからです。
プライベートで仕事の癖が出るのは、それだけプロとして仕事をしている証拠です。
安易な取り組み方をしていれば、仕事の癖は身につきません。
プロ意識を持って真剣に取り組んでいるから、身も心も仕事に染まり、仕事の癖が身につきました。
その分野のベテランということであり、一流になるための条件を1つクリアしています。
仕事の癖は、ないよりあったほうがいいのです。
体に染みつくのは、悪いことではなく、いいことです。
プロとして仕事に打ち込んでいれば、仕事の癖が身について、おのずとプライベートでも出てくるようになります。
睡眠中の夢の中でさえ、仕事の癖が出てくるようになります。
プライベートで仕事の癖が出そうになれば、そんな自分を滑稽に思うのではなく、むしろ誇りに思ってください。
日頃から本気で仕事に取り組んでいる証拠です。
仕事の癖は、プロの仕事人であるサイン。
自然と体が動きそうになる感覚が、それを証明しています。
仕事がしっかり体に染みついている証拠として受け止めてください。
プライベートで仕事の癖が出そうになったら「おっと、いけない」と滑稽に思うのではありません。
「うん、素晴らしい!」と誇りに思いましょう。
すでにあなたはプロの仕事人です。
間違いなくあなたは本気で仕事をしています。
日頃からプロ意識を持って仕事に取り組んでいます。
仕事の癖は、滑稽に思うものではなく、誇りに思うものです。
胸を張って、仕事の癖を喜んでください。