人間関係における究極の目標とは何か。
それは「すべての人に好かれる」ということです。
嫌われて嬉しい人はいません。
嫌われるより好かれたいと思うのが人間です。
より多くの人から好かれたいと思うところでしょう。
できることなら、すべての人に好かれたいのは誰もが共通する願いのはずです。
すべての人に好かれるということは、すべての人から愛されているということ。
1人も敵がいなくて、味方ばかりです。
これほど嬉しいことはありません。
完璧なことであり、まさに理想と究極の人間関係と言えるでしょう。
しかし、安易な気持ちですべての人に好かれようとしているなら注意が必要です。
すべての人に好かれようとすると、大変な試練が待ち受けています。
すべての人に好かれるのは、言うのは簡単でも、行うのは困難です。
相手に気に入ってもらえるよう、心にもないお世辞を言わなければいけません。
相手を傷つけるかもしれないので、言いたいことを言えなくなります。
周りに合わせなければいけなくなり、振り回されます。
しかも常に人気者を演じ続けなければいけません。
これは相当のストレスです。
すべての人から好かれることは理想的な目標ですが、大変難しいことです。
すべての人に好かれようとするのは、現実的ではないのです。
すべての人に好かれる必要はありません。
むしろすべての人に好かれてはいけないのです。
すべての人に好かれているということは「八方美人」ということになるからです。
みんなの機嫌を取らなければいけません。
誰からも悪く思われないよう、誰に対しても愛想よく付き合っていかなければいけません。
これほど愚かなことはありません。
八方美人は、美人どころか不細工です。
偽りの自分で人気者になったところで、幸せでも何でもありません。
周りに合わせて要領よく振る舞えば、多くの人から好かれるかもしれませんが、それでは充実した人生は歩めません。
自分の人生ではなく、他人の人生を生きていることになります。
人に合わせるだけの薄っぺらい人生です。
すべての人から好かれようとする状況は、一時的にうまくいっても長く続きません。
偽りの仮面をかぶり続けなければいけなくなります。
ずっと不自然な自分に耐え続けなければいけないため、不満もストレスがたまり続けます。
あるとき「私の人生は何なのだろう」と気づきます。
むなしさに襲われ、深く後悔することになるのです。
人生で大切なのは「自分らしさ」です。
自分らしく生きてください。
自分らしく生きると、人と合わないことも出てきます。
好みの違い、考え方の違い、価値観の違い。
相違によって摩擦が生まれ、相手から嫌われることもあるでしょう。
自分らしさを出して嫌われたなら、それでいいのです。
当然のことであり、正常なことです。
「嫌われたね。仕方ないね」
くよくよしないで、さっと忘れることです。
嫌われてもいいと考えると、肩の荷が下ります。
自分らしく生きると、必ず嫌な顔をする人が出てきます。
そして必ず誰かから嫌われます。
これを避けることはできません。
もはや運命です。
避けることはできません。
アンチがいてもいいのです。
アンチがいることは、自分らしく生きている証拠であり、健全な生き方といえます。
自分らしく生きると、嫌われることは起こるべくして起こります。
考え方を変えてください。
すべての人から好かれる生き方をする必要はありません。
すべての人から好かれないような生き方をするのです。
自分らしく生きるとき「合わない人もいるだろうな」と思っても、勇気を出して貫きましょう。
嫌われたら嫌われたでいいのです。
嫌われたところで人生が終わるわけではありません。
他人の人生ではなく、自分の人生を生きてください。
「嫌ならどうぞ私を嫌いになってください」と思ったほうが、肩の荷が下りて楽です。