「逃げ癖を直す」
そう聞くと「すぐ直さなければいけない」と思う人もいるかもしれません。
もちろんすぐ直すことができるならベストですが、なかなか難しいこともあるでしょう。
逃げ癖は「癖」の一種です。
急に癖を直すのが難しいように、急に逃げ癖を直すのも難しい。
油断すると、無意識のうちに古い癖が出てしまいます。
体に染みついた癖は、もはや価値観の一部のようなもの。
価値観を変えるのが難しいように、体に染みついた癖を直すのは、一筋縄ではいかないことがあります。
無理に頑張ると、ストレスもプレッシャーに耐えられず、逃げ癖の改善に挫折することもあります。
挫折から立ち直れず「自分にはできない」と諦めてしまえば、逃げ癖を直す希望も失われます。
すぐ逃げ癖を直せないときは、考え方を変えましょう。
逃げ癖は、少しずつ直していけばいいのです。
すぐ直す必要はなく、少しずつ直していければ十分。
少しずつ逃げない癖をつけていくことで、心身を慣らしていきましょう。
たとえば、常に挨拶から逃げていたなら、3回に1回は挨拶します。
慣れてくれば、2回に1回挨拶します。
さらに慣れたら、毎回挨拶するようにステップアップしていきましょう。
難しい仕事から常に逃げていたなら、3回に1回は引き受けるようにします。
慣れてくれば、2回に1回は引き受けるようにします。
さらに慣れたら、毎回引き受けるようにします。
常にポジティブ思考になるのは難しいこともあるでしょう。
急に思考パターンを変えるのに違和感や抵抗感があって時間がかかる人もいるはずです。
そんなときは、少しずつポジティブ思考になっていけばいいのです。
常にポジティブでいられないなら、ときどきポジティブになればいい。
慣れてくるにつれて、ポジティブ思考の頻度や回数を増やしていきましょう。
「すぐ直さなければいけない」と思うと大変ですが「少しずつ直していけばいい」と思えば、取り組みやすくなります。
いきなり10割の達成を目指すのではなく、3割・5割・7割といった段階的にレベルを上げていけばいいだけです。
「たまには逃げてしまうこともあるが、以前に比べれば、だいぶよくなっている」と思えばいい。
許容範囲を設けたほうが、うまくいかなかったときの罪悪感もありません。
少しずつ逃げ癖を直していくことも、立派な成功です。
逃げ癖を直すのに、タイムリミットがあるわけではありません。
少しずつ改善していくのも悪くありません。
大切なのは、改善に向かっていることです。
少なかれ改善に向かっているなら、その事実を喜びましょう。
「少しずつよい方向に向かっているね」
そう思えば、達成感が得られ、モチベーションを維持しやすくなります。