「無駄」という言葉は効率を考えるときに出てくる言葉です。
少しでも効率よくやりたいときに、必要のない物も出てきます。
それらを一般して「無駄」と呼びます。
たしかに時には効率を求めることも必要でしょう。
しかし、人生すべてが効率のよいようになってしまえば、省いたり削除したりばかりの毎日となります。
たとえば「スピードアップ」というテーマに焦点を合わせれば、それに対する無駄が出てきます。
また「作業」ということに焦点を合わせれば、それに対する無駄も出てきます。
「仕事のやりとり」ということにテーマを絞れば、それに対する無駄も出てきます。
しかし、例外も存在します。
不思議なことに「楽しむこと」に焦点を合わせたとき、無駄という物は存在しなくなってしまうのです。
楽しむことに関しては、考え方を1つ変えるだけであらゆることが「楽しみ」へと変わります。
どう考え、どう感じるかの問題であるだけで「楽しむこと」には無駄が存在しないのです。
私はときどき会社への通勤路をわざわざ遠回りして行くことがあります。
本当なら近道をすればもっと効率がいいと考えるところです。
しかし、私にはいつもと違った道を通ると、いつもと違った景色や雰囲気を楽しめます。
ショッピングウインドーには目新しい洋服が飾ってあったり、いつも行かない道には珍しいお店があったりします。
淡泊な会社通勤も、結構楽しみへと変わっていくものなのです。
少しでもパターンやアングルを変えるだけで、自分が無駄と思っていることでも、楽しみへと変わってしまうものなのです。