あなたは「直感」というものを、単なる偶然だと思っているのではないでしょうか。
初めに結論から言ってしまいますが、直感は偶然ごとではありません。
直感は、今までの過去すべてをバックにした、大変意味のある答えです。
あなたにも、次のような経験があるのではないでしょうか。
こうした「なんとなく」や「気がする」「気が進む」「~の予感がする」ということは、単なる偶然の出来事ではありません。
経験してきた過去を対象に、脳が一瞬で検索をかけ、その場に適した最もよいであろう選択に脳が反応してくれているのです。
直感は誰の力でもなく、あなたが今まで経験してきたことの結果であり、能力なのです。
直感を、ある日突然起こる偶然だと考えている人は、せっかく直感が教えてくれる貴重な答えをみすみす逃しているということです。
それは誰より頼りがいのある声を無視しているということであり、もったいないことなのです。
直感の正体は、あなたの過去の記憶です。
たくさん経験してきた中から、今の選択に適した記憶を探し出し、脳が「こっちのほうがいいですよ」と教えてくれているのです。
しかし、その脳からの大切な声に限って、曖昧な声になっています。
「なんとなく」や「予感がする」という曖昧な声のため、信じきれず「本当にコレでいいのかな」と不安になるのです。
たとえば、私は野菜のグリーンピースが大嫌いです。
あの味が苦手で、食べたとき、口の中で豆が割れる感覚も、苦手です。
幼稚園のころからずっと嫌いな食べ物の1つで、今までに嫌な経験はたらふくしてきました。
そのためにグリーンピースと似た味や形には、共通してあまりよい印象を持ちません。
ある日私は、グリーンピースそっくりなまめ系の野菜に出会いました。
グリーンピースではありません。
しかし、グリーンピースにそっくりなのです。
私はグリーンピースにそっくりな味や形に出会うと、脳がすぐ「気をつけろ!」と直感的に教えてくれます。
「なんとなく嫌だ」「気が進まない」「気分が悪くなってきた」と、曖昧な状態で、直感的にアレルギーを感じてしまうのです。
最初にも言いましたが、直感は偶然ではなく、過去の記憶です。
今まで嫌な経験をたくさんしてきたため、脳が過去の記憶をたどって、直感的に「危ないぞ」と、ささやき声で教えてくれるのです。
たいていそのときの直感は当たり、私がそのグリーンピースにそっくりなまめを食べると、やはり苦手な味がします。
こうした声を大切にし、直感に正直に従って行動していくと、思ったより日常生活はうまく進んでいきます。
今の私がそうであるように、あなたも自分の直感を信じてみれば、思ったより頼りがいがあることに気づくはずです。
何しろ過去の記憶という大きなお守りをバックにしているわけです。
何か「選択」という局面には脳が「こんな経験があったから、今回はこっちのほうがいいと思うよ」と教えてくれるのです。