「そうだね」と「そうかな」。
どちらも響きは似ていますが、会話に与える影響は真逆です。
どちらを口にするかで、会話の流れが大きく変わります。
きちんと区別して、使い方を意識しておきましょう。
「そうだね」は、相手の話を肯定する一言です。
相手の話に同意や納得をしたときは「そうだね」と言います。
相手は、自分の話が理解され、認められているとわかります。
「納得できる話ですね」「もっと話が聞きたい」「どうぞ話を続けてください」といった意味を含んでいます。
嬉しくなって、どんどん会話が続き、盛り上がっていくでしょう。
「そうだね」は、会話を促す一言なのです。
「そうかな」は、やや否定を含んだ一言です。
会話で納得できない話が登場すると「そうかな」と言うことがあります。
正直な一言かもしれませんが、安易な使い方には注意したほうがいいでしょう。
「そうかな」と言うと、いったん会話が止まり、話の流れが悪くなります。
「いまいち同意できない」「承認できないところがある」といったネガティブな意味を含んでいます。
自分の話を否定されて嬉しい人はいません。
誰でも自分の話を否定されると、むっとするでしょう。
否定された相手は、説明を補足して説得する必要が出てきます。
もしくは、説得を諦めて、別の話題に変わるかもしれません。
普段から「そうかな」が口癖になっていると、なかなか会話がスムーズに進みません。
著しく悪い言葉ではありませんが、少なくとも気持ちのいい言葉ではありません。
「そうかな」が口癖の人は、使い方に注意したほうがいいでしょう。
自分が発する言葉を振り返ってみてください。
「そうだね」と「そうかな」のどちらをよく言っていますか。
「そうだね」のほうをよく言っているなら、素晴らしい習慣です。
そのまま続けて、どんどん話を盛り上げていきましょう。
「そうかな」のほうをよく言っているなら、注意が必要です。
必要な場面を除き、できるかぎり頻度を抑えるといいでしょう。
どうしても話に納得できないときは、いったん相手の話を受け止めてから反論するとスマートです。
「そうだね。でも~だよね」という言い方をすれば、反論のとげが和らぎ、聞きやすくなります。
相手にとっても一度自分の言葉が認められているので、平常心を保ちながら反論を受け入れやすくなります。