面白くなるために、頭の回転の速さは必要なのでしょうか。
テレビで活躍する芸人は、いつも頭の回転が速くて驚かされます。
ボケやツッコミが素早くできる。
いつも返事が速くて的確。
きわどい受け答えもスムーズにできる。
「頭の回転が速いな」と感心して、才能を感じることもあるのではないでしょうか。
もちろん面白い人になるために、頭の回転は、遅いより速いほうがいいのはたしかです。
返事が速いとテンポがよくなるので、会話も盛り上がります。
平凡な言葉より面白い言葉のほうが、笑いも生まれます。
頭の回転には、生まれつきの素質が関係している部分があります。
さまざまな返事の選択肢から、とっさに最適な返事ができる力は、役立ちます。
生まれつき頭の回転が速い人は、コミュニケーション能力も高くなりやすいため、面白い人に有利と言えるでしょう。
では、生まれつき頭の回転が遅い人は面白くなれないかというと、そうではありません。
頭の回転は、すべて先天的要素で決まるものではなく、後天的要素もあります。
頭の回転は、運でもなければ、才能でもありません。
劣等感に悩むだけでは、会話は上達しない。
大切なのは、頭の回転より場数です。
頭の回転は、最初からすべて決まっていることではなく、場数によって向上させることができます。
返事が速いのも面白い一言が言えるのも、場数がポイントです。
「この一言にはこう返事をする」というパターンを意識的に学んでいきましょう。
頭の回転が遅くても、会話の場数を経験することで、だんだん面白い返事ができるようになり、上達していきます。
芸人の会話が面白いのは、もともと頭の回転が速いこともありますが、それだけではありません。
私たちの見えないところで、涙ぐましい努力と膨大な場数を踏んでいて、トレーニングを重ねています。
会話中、偶然面白い言葉を見つければ、すぐメモ帳に書き留めて、身につける努力をしています。
地道な努力が積み重なった結果、頭の回転が速くなっています。
「もともと自分は頭の回転が遅いからダメだ」と諦めないでください。
頭の回転は、素質ですべて決まるものではなく、場数によって向上する能力です。
さまざまなタイプの会話をしましょう。
年下だけでなく、年上とも会話をする。
同性だけでなく、異性とも会話をする。
雑談だけでなく、議論もする。
さまざまな会話を経験していくことで「こう返事をすればいい」という適切な会話のパターンが身につきます。
もちろん面白い返事を意識しながら会話すれば、さらにベターです。
会話の場数は、少なくて困ることはあっても、多くて困ることはありません。
会話の場数があればあるほど、慣れと余裕が生まれ、会話も上達していきます。
とっさに面白い一言も言いやすくなるのです。