「面白い話をしよう」
そう思ったとき、ありがちなパターンがあります。
回りくどい話をしてしまうことです。
「面白いオチは、最後に言いたい」
「細かく丁寧に話したほうが、相手にもわかりやすいだろう」
「たくさん話をしたほうが、賑やかで明るい雰囲気になるだろう」
たくさん話をしたほうが、相手を楽しませることができ、プラスに働くと思ってしまう。
そのため、あえて結論を後回しにした話し方をしがちです。
たしかに詳しく伝えたいなら、きちんと話したほうが具体的でしょう。
大まかに話すより詳細に話したほうが、丁寧な印象もあります。
特に面白い話なら、最初にオチを言うのがもったいないので、後回しにしたくなるはずです。
しかし、面白い話も、話が長くなっては逆効果です。
結論を後回しにすると、くだくだした話し方になります。
話が長くなるにつれて、要点が曖昧になる。
話全体に締まりがなくなって、だらだらした印象が出てきます。
相手は「何が言いたいの?」「どこが大切なポイントなの?」と思うでしょう。
どこが大切なのかわかりにくくなり、聞いている側にとって負担になります。
また、話を聞くのも、体力や精神力を使います。
話が長くなるにつれて聞く人を疲れさせ、飽き飽きさせてしまいます。
聞くのに疲れ果てると、笑う元気もなくなるでしょう。
どんなに面白い話も、回りくどいと台無しになるのです。
面白い人になるためには、簡潔でわかりやすい話し方を心がけましょう。
すべて話そうと心がけるのではありません。
もともと長い話であっても、できるだけ短く簡潔にする努力が大切です。
不要な部分は思い切って省略したほうが、話全体がすっきりします。
話の順番の都合でオチを最初に言えないなら、せめて話を簡潔にすることです。
話をするときは、常に要点を意識することが大切です。
重要な点とそうでない点を区別します。
重要な点は話して、そうでない点は思い切って省略します。
上手にポイントの取捨選択ができるようになると、簡潔に話せるようになります。
話が短いと物足りなく感じるかもしれませんが、誤解です。
ポイントを押さえた話し方のほうが、相手にとって短時間でわかりやすくなるので喜ばれます。
どうしても話が長くなるなら、最初に相手の許可を得ておくのがスマートです。
「少し話が長くなるけど大丈夫?」と聞きます。
相手から了承があれば、少し話が長くなっても、きちんと聞いてもらいやすくなります。