数字で表すとやる気が出ます。
具体的だからです。
自分の状態を数字で表現できるというのは、わかりやすいことです。
私はいつも読書日記というのをつけています。
どれだけ自分がこなしたかが、はっきりするからです。
どれだけ学んだかが本当に大切なことですから、正確な成長の数字というわけでありません。
それでも、自分の中で「前に進んでいる」という確認ができます。
これだけで、不安が吹っ飛ぶのです。
私は20歳を越えてから、あっという間に時間が過ぎ去っていき、毎日何もやっていないような感覚に陥るときがあります。
それもしょっちゅうあります。
軽い憂鬱にさえ、なりそうなときがあるくらいです。
そんなときに今までこなしてきた量を具体的な数字で見ることで、安心できるのです。
会社でも新人時代は、まず自分のやりたい仕事はさせてもらえません。
利益を真剣に追求する大きな仕事を、最初から新人には任せられないからです。
上司は単調な仕事をやらせます。
資料整理やコピー取り、買い物係などといった、単純な作業をやらされます。
小学生でもできる作業です。
そんな単純作業においても文句を言わず、具体的な数字でほかを抜きんでることが大切です。
ゲームにしてしまうのです。
大きな仕事を任せてもらえず、自分の実力を単純な数字でしか表せなければ、どれだけ早くできるかで自分をアピールするのです。
日本は今、実力社会です。
これほど楽しい世界はありません。
量でも多いほうが、実力があると見なされます。
やればやった分、前に進むことができるという正直な世界なのです。
やっと年功序列が終わり、正直な世界になったのです。
どんどん仕事をこなすだけでいいのです。
単調な仕事ほど、数字で表しやすい仕事はありません。
大きな仕事は「誰がやったのか」の代表者の競争になります。
一見、誰もが嫌がる単調なコピーの対応こそ、実力の見せ場です。
1人でできる仕事だからこそ、数字がそのまま本人に返ってきます。
みんなが嫌がる仕事を、スピードを出してできる人は、大きな仕事も必ずできます。
誰も見ていないような仕事でも、見ている人は見ています。
気づく人は、気づいています。
数字で表すことで、実力社会のはしごを順調に登っていくことができるのです。