あがり症の克服で気になるのが、年齢です。
苦手を克服するなら、若いうちのほうがスムーズにできる傾向があります。
若いときのほうが思考に柔軟性があるため、あがり症の矯正がしやすくなります。
一方、年を重ねるにつれて、思考の柔軟性が失われていく傾向があります。
俗にいう「頭が固くなる」という現象です。
視力や筋力が落ち、記憶力も衰える。
多くの知識が増える一方、余計な偏見や固定観念も増える。
「今さら努力しても無駄だろう」と諦める気持ちも強くなりがちです。
中年くらいの年齢になると、あがり症の克服が難しくなる印象を持つ人もいるのではないでしょうか。
さて、あがり症は、大人になっても克服できるのでしょうか。
結論から言えば、もちろん可能です。
あがり症の克服に年齢は関係ありません。
年齢が高くなるにつれて、あがり症の克服に時間はかかるかもしれませんが、大きな問題ではありません。
あがり症の克服に大切なのは「いかに成功体験を積み重ねるか」です。
大人になってからも成功体験を積み重ねることは可能です。
多くの失敗体験を経験済みだとしても、それ以上に成功体験を積み重ねればいいのです。
すでにトラウマがあったとしても、治療が不可能ではありません。
できる範囲から少しずつ成功体験を積み重ねていけば、記憶の上書きによってトラウマを小さくすることが可能です。
現在では「精神安定剤」という科学的なアプローチが可能になっているため、以前より克服できる見込みが高くなっています。
むしろ大人のほうが、人生経験が豊富なので、人前で上手に話ができる可能性を秘めています。
人目に慣れてさえしまえば、若い人以上に面白い話ができるでしょう。
あがり症は、何歳になっても治ります。
30代や40代はもちろんのこと、それ以上の年齢でも克服できます。
必要なのは、本人の意志と行動力です。