あがり症とは何でしょうか。
あがり症の克服も大切ですが、まずあがり症の意味について確認しましょう。
人前に立ったとき緊張する性格のことをあがり症と考えている人もいるようですが、そうではありません。
人前で話すなら、誰もが緊張するのが普通です。
緊張そのものは、人の正常な反応。
程度に差はあるものの、緊張によって汗をかいたり体が震えたりするのも普通です。
では、あがり症とは、どういう状態のことなのか。
あがり症とは「人前で極度に緊張しやすい性格であること」をいいます。
普通に緊張する程度なら、あがり症とは呼びません。
あくまで極度に緊張しやすい性格を限定した呼び方と考えるのが適切です。
注意したいのは「医学用語ではない」という点です。
重度のあがり症は「社会不安障害」と呼ばれることもありますが、あがり症という言葉は、医学用語ではなく俗称です。
そのため「あがり症」という言葉が載っている辞書もあれば、載っていない辞書もあり、さまざまです。
あがり症の現れ方も、人によって差があります。
大量の汗は出るが腹痛はない人もいれば、腹痛はあるが汗は出ない人もいます。
あがり症は、性格上の問題と考えがちですが、それは誤解です。
あくまで人前で極度に緊張しやすい性格のことであり、工夫や努力によって改善が可能です。
軽微なあがり症なら、個人の努力でも工夫によって改善が期待できます。
完全にあがり症を治すのは難しくても、程度を抑えることなら今からでも取り組めます。
あがり症を克服するには、予防や改善に向けた積極的な取り組みが大切です。