あがり症の克服は、少し手間暇がかかります。
もともと緊張に弱かったり、すでに失敗体験によるトラウマがあったりすると、克服も一筋縄ではいきません。
特に極度のあがり症ともなれば、症状が重いため、克服は不可能と思えるかもしれません。
しかし、克服が不可能というわけではありません。
実際のところ、あがり症を克服できた事例は数多く存在します。
人前で一言話すことすら四苦八苦していた人が、トレーニングの末、大勢の前で堂々と話せるようになった事例があります。
極度のあがり症を克服できた事例も少なくありません。
では、あがり症を克服できた人の共通点は何か。
それは「小さな成功体験を積み上げていること」に尽きます。
「大きな成功体験」ではなく「小さな成功体験」という点がポイントです。
いきなり大勢の人前で発表しようとすると、それだけストレスも大きくなるため、挫折しやすくなります。
克服どころか、かえってあがり症を悪化させることにもなりかねません。
あがり症を克服できた人は、小規模から始めています。
大勢の聴衆ではなく、最初は数人の聴衆の前で発表して、場数を増やそうとします。
数人の聴衆の前なら、あがり症の人でも、無理なく取り組めます。
小さな成功体験であっても、立派な成功体験であり、場数の1つになります。
少しずつ成功体験を積み重ねていくことで、失われた自信を取り戻していきます。
この方法なら、たとえ大きな心の傷やトラウマがあったとしても克服できる期待が持てます。
成功体験を積み上げていく中で、上書き保存のように暗い過去を消し去ることができます。
時間がかかるデメリットはありますが、小さなことから取り組むことで、確実に場数と成功体験を増やしていけます。
結果として、あがり症を克服できるのです。
あがり症の克服に焦りは禁物です。
積み木を積み上げるイメージで、小さな成功体験をゆっくり積み上げていきましょう。
積み上げた積み木が大きなお城に変わったとき、あがり症は克服できているはずです。