大切な用事があって、夜に電話をかけなければならないときがあります。
時間を大切にする今の社会では、よくあることです。
一刻を争うときに時間を無駄にしないためにも、時には夜に電話することもあります。
そのときに大切なことがあります。
夜が更けてから電話をするときは「夜分に、恐れ入ります」という一言を添えるようにしましょう。
つい忘れがちになってしまう一言ですが、夜の電話では最低限言わなければならない一言です。
夜ですから、相手はもう寝ているかもしれません。
お風呂に入っているときかもしれません。
テレビを見ながら、リラックスしているときかもしれません。
就寝前の相手の時間に失礼することですから、夜の電話のときには一言「夜分に恐れ入ります」と言うことが大切です。
私の家庭は、夜の電話にはとても厳しいです。
幼いころ、夜にかけた友人への電話で「夜分に」の一言がなかったため、両親からひどく叱られたことがあります。
「『夜分に恐れ入ります』を言うようにしなさい」と叱られます。
逆に相手から夜の電話に「夜分に」の一言があると「マナーを大切にしている人だな」と思い、品位を感じます。
この一言があるかないかで、夜の電話の印象が変わるのです。
以前、私のところに深夜12時を過ぎてかかってくる電話があり、少し困ったことがありました。
困ったのは電話より、相手がずうずうしかったことです。
突然、自分の用件を話し始めます。
一言でいいから「夜遅くごめんね」の言葉が欲しかったなと思いました。
相手が見えない電話ですから、夜の電話では特にマナーが大切になるのです。