ハンガーにジャケットを掛けるとき、原則として、ボタンを留めません。
特に考えることなく、すでにそうしている人もいるかもしれませんね。
あらためて考えたことがなく「なんとなく」という理由から、ボタンを留めない人も多いのではないでしょうか。
実はスーツを長持ちさせる点から言っても、ボタンを外したまま、ハンガーに掛けたほうがよいといわれています。
その理由は、3つあります。
もともとスーツの型は、胴体部分があるのを前提として設計されています。
ジャケット用のハンガーも、胴体部分があるのを考えられて設定されていて、立体的で分厚いのが特徴です。
胴体がない状態でボタンを掛けると、全体的にスーツが不自然になり、型崩れの原因になります。
ボタンを外してゆったりさせておくほうが、スーツの型崩れを防げます。
ボタンの糸や穴は、消耗品です。
ハンガーに掛けたり取り外したりするたびにボタンを触っていると、ボタンの糸や穴の消耗を早めます。
余計な手間を減らして、余分な消耗を避ける意味もあります。
ボタンを留めてしまうと、ジャケットの内側の風通しが悪くなります。
湿気が蒸発しにくかったり、においが残りやすくなったりします。
ボタンを外しておくことで、風通しがよくなり、汗の蒸発やにおいの除去がスムーズになります。