企業研究で気になる3つの言葉があります。
創業・創立・設立です。
どれも同じ意味に聞こえますが、厳密には意味が異なります。
創業とは、事業を開始した日のことです。
必ずしも法人登記をしているとは限りません。
法人登記をしていなくても、個人で業務を開始すれば、創業です。
創業と似た意味で紛らわしいのが、創立です。
どちらも「事業を開始した日」という意味では同じですが、次のように分けて考えるのが妥当です。
つまり、創立は創業でもありますが、創業が創立であるとは限りません。
実際のところ、この辺りの区別は曖昧になっているのが現状です。
創立を創業と呼んだり、創業を設立と呼んだりするケースも少なくありません。
大雑把に「事業を開始した日」という意味で考えたほうが、紛らわしい問題は減るでしょう。
設立とは、法人登記をした日です。
企業によっては、創立と設立が同じ時期になる場合も多く見られます。
どちらも事業経験の長さを知るためには重要なポイントです。
さて、余談ですが、国から発表されたデータに興味深い数字があります。
会社設立後の存続率についてです。
発表されているデータによると、会社設立後の存続率は次のとおりです。
1年後で60パーセント、3年後で35パーセント、5年後で15パーセント、10年後で5パーセント。
20年後は、0.3パーセント。
30年後ともなれば、なんと0.025パーセントです。
大企業も含めた全法人のうち、黒字の企業はわずか3割で、残りの7割の企業は赤字とのことです。
会社を長く維持し続けるのは、それだけ大変なこと。
会社が10年続いているだけで、実はすごいことであるとわかります。
設立後の経過年数から、会社の経営努力について考えてみるのも面白いかもしれません。