練習不足で面接を受けようとしていませんか。
「忙しい」「時間がない」など、事情はあるかもしれません。
練習不足で面接を受けて、偶然うまくいくこともありますが、まれです。
面接を受けた分だけ、礼儀作法も自然に身につくと考えていませんか。
もしそう思っているなら、少し考え方を変える必要があります。
面接は、礼儀作法を身につける場ではなく、身につけている礼儀作法を表現する場。
就職活動の自己紹介では、まず名乗ることから始めます。
このとき、よくやってしまいがちな失敗があります。
名字だけの自己紹介です。
就職活動に関する書籍では、言葉遣いに関するアドバイスをよく見かけます。
「敬語をマスターしよう」
「完璧な言葉遣いが求められる」
次のような動作に、心当たりはありませんか。
・歩きながらお辞儀
・ドアを開けながら挨拶
お辞儀で丁寧な印象を与えるのは、角度や姿勢が大切です。
お辞儀の角度は、表現したい敬意によって、15度や45度など変えます。
背筋を伸ばして、腰の付け根の部分から頭を下げます。
お辞儀にも、練習が必要です。
きれいなお辞儀ができるようになるまで、何度も練習しましょう。
「お辞儀くらい誰でもできる。頭を下げるだけ。なぜお辞儀に練習が必要なのか」
入室は、第一印象を決める場です。
退室は、後味を決める場です。
一瞬ですが、印象を決める大事な場面です。
面接では、自信のある態度を見せることが大切です。
背筋を伸ばして前を向き、はきはき話す様子から自信のある様子が伝わります。
弱々しくて頼りなさそうな人を雇いたい企業はないでしょう。
面接で見られるのはどこでしょうか。
もちろん外見としては、全身を見られるのが基本です。
髪型・服装・表情など、総合的に見て、応募者の印象を決めます。
「滑舌がよくないので、自己PRや志望動機をはっきり話せない」
滑舌が悪い悩みをよく耳にします。
舌や口がなめらかに動かせないと、発声もはっきり出ないでしょう。
面接で気持ちを伝える方法は、言葉だけではありません。
身ぶり手ぶりを使うと、気持ちをさらに伝えやすくなる効果があります。
いわゆる、ボディーランゲージです。
面接を受けるなら、話し方の練習が必要です。
客観的に確認するなら、やはり録画が最適です。
完全に他人の視点から、自分の様子をはっきり確認できます。
「天然ぼけだね」
そんなことを言われることはありませんか。
天然ぼけとは、本人は無自覚なのですが、言動が一般の観点からずれ、とぼけていることを言います。
面接では、落ち着いた言動を心がけましょう。
普通に話し、普通に接することが大切です。
しかし、これが難しい。
面接では、礼儀正しい言動ばかりを意識しがちです。
たしかに物事をスムーズに進めるのも大切ですが、完全な対応を確実に進めるのは無理があります。
やはり人間ですから、うっかりすることがあるものです。
学歴が優秀でも、面接で間抜けに見える瞬間があります。
口を開けたままになっているときです。
面接中、口が半開きになっていると、よい印象がありません。
敬語の練習は、年上の人と接するのが一番です。
先輩や先生など、年上の人と接する機会を通して、しっかり身につけていきます。
アルバイトの上司も、敬語を使ういい機会になるでしょう。
面接の練習相手として最適を求めるなら、ある人物がはっきり存在します。
現役の面接官です。
採用活動をする立場として、現在、面接官を担当している人は、視点や考え方がほかの誰より洗練されています。
面接対策をしているうちに、ふと、ある疑問が浮かぶことがあります。
「なぜ、ここまで入念にしなければいけないのか」という疑問です。
面接対策本をじっくり読まなければいけない。
エントリーシートや履歴書は、提出前に、他人に確認してもらいましょう。
他人に確認してもらうことで、多角的な視点から確認してもらえます。
エントリーシートや履歴書は、自分だけで確認せず、必ず他人に確認してもらうのは基本中の基本ですね。
面接官の質問の途中で、内容全体を把握できることがあります。
たとえば、面接官がこう質問したとします。
「海外留学の経験があるようですが、その経験で学んだことは……」
面接がうまい人には、共通点があります。
面接の練習量が多いのです。
面接は、練習すればするほど、うまくなります。
不採用通知には、基本的に不採用の理由は書かれていません。
これでは自分のどこが悪かったのか、わからないままになります。
企業に理由を問い合わせることもできますが、おそらくぼかされるでしょう。
いきなり面接を受けるのは、落ちに行くようなものです。
うまく話せると思ったことでも、本番では緊張して、思うように話せないかもしれません。
入退室のマナーも、実際は間違っているかもしれません。
自分の面接対応を録画してみましょう。
録音でもいいのですが、姿や動きまで見える録画のほうが、もっと便利です。
録画は画質にこだわる必要はありません。
面接の練習として、自分の面接対応を録画すると、客観視できます。
客観的に見て、自分が想像していた様子と違った点に気づけば、改善のチャンス。
録画して自分を見ると、言葉や態度の癖に気づきやすくなります。
面接まで、残り時間が少ないとき、どうしますか。
たとえば、面接まで3日しか時間がない状況があるとします。
資格を取るには時間がありません。
面接前には、面接の練習です。
模擬面接をする際は、チェックシートがあると便利です。
以下のチェックシートを印刷して、面接官役に使ってもらうと、確認がスムーズにできます。
面接の練習において、余裕があれば、ぜひ演じてほしい役があります。
面接官です。
応募者ではなく、面接官の役も演じてみてください。