遠慮とは、日本人の優しい心の表れです。
一般的に欧米諸国の人は、物事をはっきり発言する文化を持っているため、日本人の遠慮には苦手な人が多いようです。
しかし、ここでは、どちらの文化がいいのか悪いのかと考えるのではなく、どちらの文化にもいいところがあると考えることです。
短所ばかりに目を向けるのではなく、長所だけに目を向けていればいいのです。
日本の遠慮は、否定的な文化ではありません。
むしろ相手に必要以上に気を使わせないために配慮する、日本人の優しさが表れた文化です。
日本人はほかの国以上に、相手に対する思いやりがあるために、長い歴史の中で遠慮という文化が生まれたのです。
日本人は、遠慮という行為にもっと自信を持っていいのです。
素晴らしい文化です。
私は、欧米人のはっきり物事を言ってしまう文化も好きですが、日本人の相手の心を気遣った遠慮も大好きです。
どの国もそうですが、文化は長い歴史の中で生まれてきました。
決断をするときにも「日本人だから遠慮しなければならない」という狭い考え方を捨てることです。
遠慮はきれいな文化でも、時には決断をするうえで障害になってしまうことがあります。
決断には日本人だからとはいえ、いつも遠慮にこだわらず、欧米のようにはっきりさせることも大切です。
時には遠慮し、時にははっきりする。
この臨機応変が、決断力の向上に大きく貢献するのです。