道端に転んでけがをしたとき、不思議な経験をしたことはありませんか。
足を擦りむいて、血が流れます。
傷口が痛みますが、歩き始めると、なぜか痛みが治まります。
立ち止まると、痛み始めます。
歩き始めると、痛みが治まります。
不思議です。
なぜでしょうか。
じっとしていると、傷口に気持ちが集中するため、痛みが強調されるからです。
歩き始めると、痛み以外のことに気が向くため、けがをしたことを忘れます。
痛みも消えます。
失恋しても、仕事で忙しいと、苦しみが軽くなるのと同じです。
じっとしているのが、実は一番苦しいです。
苦しみから逃れたければ、動くことです。
動くことが、最も傷口によく効く薬です。
人生では、心が傷つくことがあります。
つらい出来事に心が折れたり、他人からの一言で心が傷ついたりなどです。
「苦しくてつらいから、じっとしていたい」と思いますが、逆効果です。
じっとしているほど、余計に苦しくてつらくなります。
じっとしていることほど、不健康なことはありません。
心の傷の痛みを忘れたければ、動くことです。
とにかく動くのです。
勉強でも、仕事でも、買い物でも、散歩でもいいですから、動きましょう。
動けば動くほど、痛みが和らぎます。
傷があったことさえ、忘れます。
気づけば、傷口がふさがっているのです。