大げさに言えば、私たちはみなペットを飼っています。
腸内細菌です。
きちんと生きていて、活動しています。
腸内細菌は、消化を助けたり、ビタミンの合成をしたり、外来菌を防いだりする役割があります。
特にすごいのが、数です。
およそ1000種の細菌が、およそ100兆個も生息していることが確認されています。
世界の人口より、はるかに多い数です。
私たちの体の中には、世界より、すごい世界が広がっているのです。
そんな腸内細菌には、大きく分けて2種類あります。
善玉菌と悪玉菌です。
善玉菌は、腸内の活動を活発にしますが、悪玉菌は腸内の働きを妨げます。
どちらの細菌が増えるかは、私たちが口にする食事しだいです。
肉食ばかり食べていると悪玉菌が増えますが、和食中心の食事を心がけると善玉菌を増やせます。
そこで、少し考え方を変えてみましょう。
食事をするとき、腸内にいる善玉菌というペットに、餌をあげるつもりになるのです。
「元気に育ってくれよ」と思って餌をあげるのです。
餌をあげるつもりになると、優しい気持ちになります。
できるだけ腸にいる善玉菌が喜ぶような、質のいい餌をあげようと思います。
食事の量や品質に気を使えるようになります。
腸の中にいるペットのためを思うと、食事に対する気配りが、慎重になるのです。