今、あなたがこのように生きていられるのは、健康あってのことです。
にもかかわらず、手に入れている健康だからこそ、普段は全然気にしないものです。
しかし、失ってからでは遅いのです。
人間が生活を営んでいくうえで、健康はすべての土台になります。
なにより大切な資本になるのです。
そんな大切な健康には、十分気を配る必要があります。
失ってから気にし始めるのではなく、失う前から健康維持にしっかり努めることが、これからのあなたの幸せにつながります。
私のおじいちゃんは、私が高校1年生のときに亡くなりました。
肺がどんどん小さくなって、酸素を取り込めなくなる病気にかかっていました。
いつもマラソンをしているかのように、息が荒かったのです。
いくら呼吸をしても、十分に酸素を取り込めないために、いつも呼吸が荒かったわけです。
私はそんなおじいちゃんを見て、普段当たり前に呼吸できていることにありがたみを覚えました。
普通に呼吸ができて、おいしい空気を吸えるということはとても幸せなことです。
これは、たしかに普段気づこうと思っても、なかなか気づけないことです。
私もおじいちゃんの病気を診るまでは、今もそのありがたみを知らないままだったかもしれません。
しかし、今どこに痛みもなく、自由に体を動かすことができるというのは、本当にありがたいことなのです。
私は、あと100年もしないうちに、自分の体とお別れするときがやってきます。
自分の体は自分のものである意識が当たり前のような気がしますが、実は体は神様からの「借り物」です。
やがてあなたが死を迎えるとき、あなたはあなたの体を手放さなければならないときがやってきます。
今あるあなたの体は、永遠にあなたのものではありません。
あなたが生きている間だけ使わせてもらっている、この世で生活をするための道具なのです。
それもたった1つしかない道具です。
取り換え不可能。
失ったら、それで最後。
こう考えると、あなたの今の体に少しでも愛着が湧いてくるはずです。
生きているほんのいっときの間、あなたと一緒にお付き合いするあなたの体を大切にしましょう。
あなたの体は、生きている間しか持つことができない、一時的な「道具」です。