本格的フランス料理、本格的日本料理、本格的中華料理。
「本格的」と名のつく料理店は、どこでも高額の食事代が必要です。
極端にいえば、ファストフード10回分のお金が、1回の食事で消えてなくなります。
「なぜ、これほど高額なのだろう」
私が幼いころはそう思っていました。
ゼロの数が1つ多くて、間違っているのではないかと思ったほどです。
私たちは通常、おなかがすいたとき、店に向かいますね。
料理店で食事をする目的は、おなかを膨らませるのが第1の目的です。
しかし、それだけで終わっている店もあれば、それだけでは終わらない店もあります。
「本格的」と名のつくところは、おなかを満たす以外のことを満たすとき、向かうところです。
「雰囲気」です。
その雰囲気のために、お金を払っていると考えるのです。
本格的な料理店には、あらたまった雰囲気があります。
それは内装もそうです。
食事もそうです。
給仕のサービス品質もそうです。
すべてにおいて上質かつ、高級です。
するとです。
堅苦しくて、独特の緊張感があるのです。
一見、悪いと思われるこの雰囲気ですが、これがいいのです。
この堅苦しくて独特の緊張感を、人生の大切な場面で、うまく活用しましょう。
たとえば、結婚記念日です。
堅苦しさや緊張感が、出会ったときの初々しさを思い出させてくれます。
きちんとした場を用意してくれたパートナーに対して「大切にされている」と実感しやすくなるでしょう。
そのほか、デートのときや、両親にあらたまったお願いをするときなど、あらたまった場だからこそ使い道があります。
堅苦しさや緊張感のあるあらたまった席を、ここぞという場面で、大いに活用していきましょう。