執筆者:水口貴博

子どもの「生きる力」を育てる30のしつけ方法

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早起きするといいことがある実感をさせれば、自然と早起きが習慣になる。

早起きするといいことがある実感をさせれば、自然と早起きが習慣になる。 | 子どもの「生きる力」を育てる30のしつけ方法

「早起きしなさい!」

親は子どものために、早起きをしつけようとします。

早起きにはさまざまな得があります。

健康にいいのはもちろんのこと、ほかの人より早く動けるので行動面だけでなく、人生面でも有利に働くことがしばしばです。

しかし、たいていの場合、子どもは早起きを大変嫌がります。

私の場合も、昔はそうでした。

早く起きる必要性や意義が感じられなかった。

母が「早く起きなさい」とは言うものの、気が進まなくてだらだら起床していました。

普通、眠い目をこすってまで早く起きようとは思いません。

しかし、あることがきっかけで、早起きが習慣になりました。

高校1年、体操部に入部したときでした。

高校に進学したとき「新しい自分に生まれ変わろう」と思い、野心を抱いていました。

自分から学級委員長に立候補して学級委員になり、憧れだった体操部にも入部しました。

中学には体操部がなかったので、高校になるのが待ち遠しかった。

幼少期から体を動かすのは得意だったので、体操部に入って、将来は体育会系で進学しようと思っていました。

しかし、高校1年から体操を始めるのは、かなり遅いスタートです。

ほかの人よりうまくなるには、ほかの人より何倍も努力しなければいけないと思っていました。

体操の上達のためには、柔軟性や機敏性などさまざま求められますが「筋力」もその1つです。

私はまず、筋力から攻略しようと思いました。

しかし、トレーニング機器を自分ですべて買いそろえるのはお金もかかり、高校生の自分には難しいことでした。

そこで目をつけたのが、学校にあるトレーニングルームです。

体全身の筋力を鍛えるために必要なトレーニング機器は、たいてい揃っています。

そもそも通っていた高校は、体育に力を入れていた高校だったので、トレーニング機材は万全に揃っていました。

トレーニングルームを活用すれば、短時間で効率的に筋力が鍛えられるだろうと思いました。

しかし、トレーニングルームは、問題点もありました。

朝早くから夜遅くまで、ラグビー部員が独占状態だったことです。

高校1年の私が、先輩たちにお願いするわけにはいかず、使いにくい状況でした。

そんなとき、ひらめきました。

「誰もいない時間に使えばいい」と。

目をつけたのが、早朝です。

ラグビー部は、朝早くからトレーニングルームを独占し始めますが、もっと朝早くに学校へ行けばいいだろうと思いました。

まだ外が暗いうちに早起きをして、朝ご飯を食べて、家を出るのが5時半。

それから1時間くらいかけ、学校には6時半くらいに到着でした。

予想は的中でした。

さすがに朝の6時半に登校するのは、一部の熱心な柔道部員を除いて、私だけでした。

思いどおり、トレーニングルームを独り占めできるようになり、短時間で一気に筋力を鍛えることができました。

それも、いいことはそれだけではありませんでした。

朝から体を動かすと、自然とテンションが上がり、1日全体を気持ちよく過ごすことができるようになりました。

早起きの快感を知った私は、それ以来とりこになっています。

早起きを習慣にさせるには「早起きをするといいことがある」というきっかけ作りが大切です。

私の場合は「トレーニングルームを使いたい」目的でしたが、お子さんにも「早起きしたい」目的を上手に持たせましょう。

早起きは快感です。

一度それがわかると、自分から進んで早起きをしようと心がけるようになるのです。

子どもの「生きる力」を育てるしつけ方法(15)
  • 早起きしたくなるきっかけを、与える。
1つの夢が、多くの要素を成長させる。

子どもの「生きる力」を育てる30のしつけ方法

  1. 子どもの健全な成長に欠かせない3つの要素。
    「健全な家庭環境」「栄養バランスの取れた食事」「親からの愛情」
  2. 無理やり伸ばそうとするのではない。
    自然に伸ばそうとする心がけが大切。
  3. 勉強は「知識」から教えるのではなく「楽しさ」から教える。
  4. 料理上手は、素材の味を引き出すのがうまい人。
    子育て上手は、子どもの可能性を引き出すのがうまい人。
  5. 最初は平凡なことを褒めるだけでいい。
    褒めているうちに伸びていく。
  6. 子どもは、自分ではなかなか自分の長所に気づけない。
    気づかせるのが親の仕事。
  7. 子どもの悩みに親が共感するか否かが「話してよかった」と「話さなければよかった」を分ける。
  8. 淡泊な質問に対しては、淡泊な返事しかできない。
  9. ぜひ、夕食のときに子どもへ質問したい、魔法の言葉。
  10. 「本当に気が利く親」というのは、あえて子どもの面倒を見すぎない。
  11. 幼少のころ、苦しんだり悩んだりした経験は、意外なところで役立つ。
  12. 遊び道具は、なくても成長できるが、あったほうがもっと成長できる。
  13. 思考力は「広く浅い体験」より「1つの深い体験」をするとき、養われる。
  14. 「これだけは誰にも負けない」という自信がほかへと波及し、生きる力につながる。
  15. 早起きするといいことがある実感をさせれば、自然と早起きが習慣になる。
  16. 1つの夢が、多くの要素を成長させる。
  17. 親の仕事は、子どもが失敗したときこそ、褒めること。
  18. 子どもの部屋を持つと、自立心が促される。
  19. 10歳前後になれば、自分の部屋を持たせてもいい時期。
  20. 努力であれ我慢であろうと、目安があると継続しやすい。
  21. 子どものおねしょを叱るのは、意味がない。
  22. 「もう1人の自分を見ているようだ」と驚くのは、子どもより親のほう。
  23. 卵1つで、子どもに自信をつけさせられる。
  24. 「まだ早すぎる」は、できるだけ言わないほうがいい。
  25. 「やってみると、思ったより○○だった」手応えの蓄積が、ゆくゆく子どもの財産になる。
  26. 夫婦が協力し合っている姿に、子どもは人間としてのあり方を発見する。
  27. 父親と母親の違いは、あったほうがいい。
    違いがあるからこそ、子どもは多くのことが学べる。
  28. 子どもに選ばせた靴は、自然と丁寧に扱うようになる。
  29. 自己評価が低い子どもは、不良に育ちやすい。
    自己評価が高い子どもは、健全に育ちやすい。
  30. 「先生」と呼ばれる親は、子育てに注意せよ。

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