あなたが親として子どもにご褒美を与えるのは、どのようなときですか。
このように、大きな成果を成し遂げたときではないでしょうか。
大きな努力の結果が実ったとき、親としては子どもにご褒美を与えたくなります。
「与えなければいけない」というより「与えたくなる」のです。
子どもの努力を認めてあげたいし、今後も努力を継続してほしいので、何か報酬を与えたくなります。
もちろん親らしくご褒美を与えるのはいいことです。
子どもは突然の報酬に喜ぶばかりではなく、努力した意味を感じて、より努力に励むようになるでしょう。
さて、ここで大切なのは「何を与えるか」です。
ときどき、ご褒美として「現金」や「物」を与える親がいます。
「よく頑張りました。ご褒美として1万円」
「よく頑張りました。ご褒美としておもちゃを買ってあげましょう」
しかし、ちょっと待ってください。
たしかにお金やおもちゃなら「物質的な欲求」を満たすことはできますが「精神的な欲求」までは満たすことができません。
なにより維持費がかかります。
毎回100点を取ったり1等賞を取ったりするたびにお金が必要になり、親の経済的な負担も大きくなります。
現金やおもちゃが悪いわけではなく「一番大事なこと」がすっかり抜けています。
親が、子どもを褒めたり認めたりしてあげることです。
「うわっ、すごいね」
「偉いね。頭がいいね」
「私は自慢の子どもを持って幸せ」
「このまま行けば、世界一偉くなるよ」
「また次も期待しているからね!」
どんどん子どもを褒めてあげましょう。
認めてあげましょう。
こうした親からの言葉を、子どもは一番喜びます。
ポイントは、少し大げさに喜ぶことです。
大げさすぎて問題にはなりません。
100点や1等賞を取った子どもより親のほうが、はしゃいで大喜びするくらいでいい。
子どもは「そんな大したことじゃないよ」と言いながら、内心はとても嬉しく感じているはずです。
優秀な成績を喜んでくれる姿ほど、子どもにとって嬉しいことはない。
お金やものより、はるかに嬉しいことです。
それが「精神的な欲求を満たす」ということです。
子どもは心から満たされ「よかったな。また親の喜ぶ顔が見たいから頑張ろう」と思います。
お金や物では満たされない精神的な喜びを感じ、次なる意気込みへと変わるのです。