ある日、気づいたことがあります。
先生が成績の悪い生徒に「予習をしていますか」と聞くと、決まって「していない」と答えます。
「勉強が大嫌い」と答える人は、必ずと言っていいほど「予習なんてしない」と答えます。
あなたにも、同じ質問を問いかけてください。
勉強が本当に嫌いなのでしょうか。
実は、予習をしないから勉強がつまらなく感じます。
勉強には「予習」と「復習」の2つがあります。
どちらのほうが大切かといえば、やはり復習ですね。
記憶の鉄則は「繰り返すこと」です。
何度も復習することで、記憶を頭に定着させることが重要です。
では、予習はいらないかといえば、そうでもありません。
時間の許すかぎり、やはり少しでも予習をするほうがいい。
予習をしたほうが勉強は面白くなるからです。
初めて勉強するときというのは、大きなパワーが必要です。
初めて聞く単語を覚えたり、初めて聞く話を理解したりするには、時間もかかりますし、脳のエネルギーも使います。
これをいきなり授業でするのは、難しいことです。
先生の話を聞いた瞬間に記憶したり理解したりするのは、頭の回転がいい人ならできるかもしれませんが、普通はできません。
先生は、生徒が予習をしていることを前提に話を進めていきます。
本番の授業では、短い時間に多くのことを教えなければいけないため、スピードがあります。
先生は生徒が覚えたり、理解したりしてくれるのを待ってくれません。
次から次へと黒板に字を書いては、次のページに進みます。
予習をしていないと、この先生の話にも授業にもついていけません。
予習なしで授業に出席した場合、先生の話がちんぷんかんぷんで、ただ話を聞いているだけになりかねません。
勉強が嫌いだという人は、予習をしていません。
予習をしていないから授業についていけなくなり、勉強がつまらなくなる。
つまらなくなるから余計に予習をしなくなり、さらに勉強がつまらなくなる、という悪循環になります。
もし、きちんと予習をすればどうでしょうか。
授業で先生の話がよく理解できますし、予習でわからなかったことも授業中に的確に質問できることでしょう。
授業が終われば復習をして、わからない問題を穴埋めします。
スムーズに勉強が進み、面白くなります。
勉強が楽しくなるきっかけこそ、予習です。
「予習より復習が大切」という声をよく耳にする昨今だからこそ、いま一度、予習の意味をきちんと押さえておきましょう。