文章は読んでいると、ときどき未知の単語に遭遇します。
高校生くらいのレベルになると、教科書の解説の中でさえ、それなりに難しい単語が登場します。
「右翼の人たちが、国会審議での鍵を握る」
「アパレル業界の人には、喜ばしい状況だ」
「清廉潔白の事実を証明したい」
「豊臣秀吉の行った検地をなんというか」
「化学反応に伴って中和熱が発生する」
さて、この文章に登場した「右翼」「アパレル」「清廉潔白」「検知」「中和熱」の意味を、はきちんと説明できるでしょうか。
完全に意味がわからない単語なら、まだ救いです。
まったく意味がわからなければ、調べようと思います。
辞書などを使って調べれば、単語の意味はきちんとわかります。
問題なのは「文脈からなんとなく推測できる単語」です。
まったくわからないわけではありません。
とはいえ、はっきり意味が説明できるほど、理解しているわけでもありません。
文脈の前後から意味がなんとなく理解できてしまい、納得することがあります。
しかも解説を読むと「これくらい知っていて当然だよね」と言わんばかりで、注釈もなく突然登場します。
余計に他人に聞くのは恥ずかしく思い、そのまま流しがちになります。
ここを見落としやすいです。
もちろん「なんとなく」で理解していますから、誤解した意味で理解しているかもしれません。
そういうときに、間違って理解していることを、なかなか本人は気づけません。
間違っていることでも、正しい内容として覚えます。
笑えるようで笑えない話です。
こういう言葉をなんとなくで理解していると、いくら参考書が良書であろうと、思わぬところでつまずきます。
理解が浅いままだったり、場合によっては誤った内容で理解してしまったりということさえあります。
「わからないようでなんとなくわかる単語」は、曖昧のままにせず、確実に意味を確認してから押さえていきましょう。
意味が曖昧なら、勉強の足を止めて、きちんと調べます。
辞書やインターネットなどを使えば、多くの時間はかからないはずです。
紙の辞書が重くて持ち運びが不便なら、電子辞書を1つ買っておくと便利です。
そこにお金を投資するのは、十分な価値があります。