スローライフで大切なことは「たくさんの作品を楽しむこと」ではありません。
「1つの作品を何度も楽しむこと」です。
何度も繰り返し触れることで、1回目には気づかなかったことを学べます。
1つの作品を、徹底的に深く味わいます。
映画も本も、1回で終わらせるのではなく何度も触れることです。
なにより大切なことは「何度でも楽しめる大作」に出会うことです。
内容の薄い作品もあれば、濃い作品などさまざまです。
大作を判断する目安は、2つあります。
このポイントを目安にすれば、世の中の大作を見つけやすくなります。
世界的なヒットを記録しているシリーズ作品は、どれも大作と言っても過言ではありません。
最近の映画作品で言えば『ターミネーター』シリーズ、『スター・ウォーズ』シリーズ、『猿の惑星』シリーズなどです。
世界的にヒットをしたシリーズ作品には「深い何か」が必ずあります。
「深い何か」がなければ、シリーズ化できませんし、ましてや世界展開もできません。
シリーズ作品には、1本の作品では語りきれない作者の熱意が感じられます。
事実、シリーズものには、そういう哲学が数多く含まれています。
また、世界的に大ヒット・ロングセラーを記録して大きな興行収入が得られている作品なら、文句なしの大作です。
こうした作品を、勉強と思ってみることです。
私『ターミネーター』シリーズは大好きで、何度も繰り返し見ています。
勉強になるから、ついもう一度見てしまいます。
殺人ロボットによる、単なる殺し合いと思って、見るのではありません。
コンピューターは、右肩上がりで成長を続けています。
今後、自分で考える知性を持ったコンピューターが誕生するのは、時間の問題と言っても過言ではありません。
知性を持ったコンピューターが誕生すれば、ある日を境にターミネーターの世界は事実として起こりうると考えて見てしまいます。
むしろ、そうならない現実のほうが考えにくいかもしれません。
それに気づくと、考えさせられます。
「人間は何のために存在しているのか」
「ロボットは人間を超えられるか」
「法律の行方はどうなるのか」
繰り返し見るたびに、さまざまなことを考えさせられます。
『スター・ウォーズ』も、世界を代表する宇宙戦争の映画です。
単なる宇宙戦争と思わず、遠い未来の光景を見ていると思って、鑑賞しましょう。
戦争はなければいいですが、これまでの歴史を振り返ると、残念ながら常に戦争はあります。
文明が発達すれば、戦争の舞台が「地球上」から「宇宙」になることはまったく不思議ではありません。
フィクションですが、ノンフィクションさながらで見ることができるはずです。
そのほか、『猿の惑星シリーズ』もおすすめです。
人間より知性の高い存在が現れると「こういう状態になってしまうのか」と思います。
見かけは猿でもなんだろうが、人より知性のある動物がいれば、逆に人間が支配される側になります。
世界的なシリーズ作品は、未来への警鐘を含めた重要な作品なのだと気づきます。
シリーズ作品に限って、なぜかどれも「戦い」です。
「戦いは、歴史の軸」
「どんな生き物にも、戦いが必要不可欠」
そう感じることで人生の見方が変わり、着眼点が鋭くなります。
だいたい私の経験では、1回目は「面白かった」で終わります。
どんな内容かわからないので、物語の内容を追うだけで精いっぱいです。
1回目の楽しさは「物語」です。
しかし、2回目からは別の視点から見ることができるはずです。
1回目には気づかなかった哲学、考えもしなかった発想など、新たな発見があることでしょう。
2回目以降の楽しさは「哲学」や「発想」の発見です。
何度も繰り返し見れば、さらに別の感動があり、奥深い味に気づくことでしょう。
シリーズ作品の奥を追求してみましょう。