「考えたくないけれど考えてしまう」
そんなことを考えたときはありませんか。
私も仕事に熱くなっているときには、終わってからも、仕事のことを考えます。
夢にも仕事の話が出てきます。
そのくらい仕事に追われているときは、休日にしっかり睡眠を取ることが大切です。
平日に仕事を一生懸命にして、精神的にまいっているときには、金曜日の夜にたっぷり睡眠を取ります。
おそらく金曜の夜は、仕事の夢を見ることでしょう。
しかし、今度は土曜の夜にしっかり睡眠を取ると、仕事の夢を見なくなります。
時間を置いて、眠るだけ眠ると、だんだん薄らいできます。
日曜日は、仕事のことを忘れることができているでしょう。
記憶が消えるわけではありませんが、不思議と睡眠をとって夢を見た後というのは、すっきりするものです。
こんな不思議な現象、あなたにも経験はありませんか。
睡眠を取っているときになぜ夢を見るのかというと、さまざまな説があります。
その1つに「起きている間に起こった出来事を頭の中で整理整頓するため」という説があります。
私は実体験から、この説は本当だと思っています。
起きている時間は、常に新しい記憶がインプットされるばかりです。
日中は、出来事のインプットばかりです。
インプットした記憶を整理する余裕がありません。
支離滅裂な記憶の波に頭は大きなストレスを感じます。
このままだと、後から振り返ることができにくくなるばかりか、脳にとってストレスになります。
整理整頓のされていない部屋にいると、それだけで住んでいる人が疲れていることと同じです。
では、いつこの記憶の整理整頓をするのかというと「睡眠をとって夢を見ているとき」です。
夢を見るのは、脳が記憶を整理整頓するためといわれています。
その証拠に、夢に登場するお話は、どれも支離滅裂です。
それは当然です。
あなたも部屋の整理をするときには、押し入れから荷物を一度取り出して、整理しますよね。
部屋を掃除しようと思ったら、一時的に、前より部屋が汚くなります。
それは整理するための、前の段階なのです。
夢も同じです。
整理をするために、一度記憶を掘り起こすから、夢のストーリーは支離滅裂に映ります。
整理するために、記憶の出し入れをしているため「とんでもないストーリー」になり、私たちは驚きます。
夢によって記憶の整理整頓を行うから、睡眠を取った後は冷静に振り返ることができ、ストレスを軽くできます。
そのためか、睡眠を取った後は、記憶がすっきりしています。
「後になって考えると、冷静になれる」
こういう経験はありませんか。
一晩寝ると記憶が整理整頓され、起きたときに冷静になって考えることができるようになるからです。
出来事が起こった直後に考えると、脳が記憶を整理できていないため、冷静になることができません。
しかし、一晩寝てから、考えると、冷静になれます。
夢を見ている間に記憶が整理されたため、朝起きたときには冷静に判断することができるようになっています。
夢は記憶の整理整頓です。
気分転換の1つとして、たっぷり睡眠を取って、夢をたくさん見ることが大切です。
それは脳にとって、記憶の整理整頓だからです。
部屋のものが散らかっているとストレスになるように、頭の中の記憶が散らかっていると、脳にとってストレスとなります。