子には、自分の両親に対して誇りを持ってもらわなければなりません。
自分の両親がばかだと、そんなばかな親に育てられている自分もばかなんだと思います。
とにかく子どもは、自分の両親を一番大切な存在として見て、考えます。
手本であり、指標と考えます。
しかし、両親がしっかりしていると、自分もしっかりしていると思い始めます。
子どもには、自分の両親はしっかりしていると思ってもらわなければならないのです。
ときどき、父が母を侮辱する場面があります。
「愚妻」という言葉がありますが、愚かな妻と書くように、妻を見下した表現です。
家庭の外では、相手に失礼にならないように、自分の身内のことを見下して表現することはあります。
しかし、家庭内において妻を見下した表現は一切不要です。
妻を見下した言葉を使い、何か意味があるのでしょうか。
子どもは自分の両親がばかだと感じるとがっかりするだけでなく、失望します。
両親同士が、罵り合っていると、子どももぐれてしまいます。
非行に走る子どもの両親は、決まってよく喧嘩をして、罵りあっています。
非行に走る少年が悪いのではなく、家庭内において両親の仲が悪いから、それを見ている子どもも非行に走り始めたのです。
自分の両親がばかだと思い始めれば、子どもも自分がばかだと思い込み、非行に走り始める。
ばかと言い合う両親を見ていると、子どもまでそうなります。
そういうふうに育てているからです。
仲間同士が喧嘩をしているようなものです。
まったく意味がありません。
見苦しく、お互いが苦しくなるだけです。