病気に感謝しましょう。
「病気に感謝するのはおかしい」と思うかもしれません。
たしかに病気とは悪いものであり、誰でも病気にはなりたくと考えるのが一般的でしょう。
「病気になりたいですか」と聞けば、誰もが「ノー」と即答するはずです。
しかし、一概に悪いものとは言い切れません。
健康のありがたみを感じたくても、健康のときはなかなか難しいもの。
熱も痛みも違和感もないため、なかなかその価値を意識できないのです。
私たちは、あるとき病気にかかります。
病気になると、熱や痛み、疲労感や倦怠感など、さまざまな苦しみが襲います。
だからこそ病気の苦しみから解放されたとき「なんて健康って素晴らしいのだろう!」と心から実感します。
「痛くない」「苦しくない」というだけで大きな喜びを感じるのです。
病気になるから、健康のありがたみを実感できます。
健康に感謝するのはもちろんですが、病気になったらなったで、病気にも感謝してください。
健康の素晴らしさを理解するのに、病気は絶好の機会です。
病気に感謝できれば、免疫力も高まって、早く回復できます。
笑いには免疫力を高める効果があることが知られていますが、感謝の気持ちにも免疫力を高める効果があります。
たまには病気になるのも悪くありません。
病気は、健康の大切さ・素晴らしさを教えてくれる先生なのです。
さて、感謝するのは病気だけではありません。
薬やワクチンにも感謝しましょう。
世の中にはさまざまな薬があります。
風邪薬、頭痛薬、胃腸薬、鼻炎薬、便秘薬。
処方箋が必要な薬もありますね。
薬の種類は膨大で、たいていの病気には何らかの薬があります。
病気を予防するためのワクチンもあります。
水痘ワクチン、麻疹風疹ワクチン、肺炎球菌ワクチン、インフルエンザワクチン、新型コロナワクチン。
薬もワクチンもあって当たり前に思えますが、昔はありませんでした。
あったとしても、入手が難しかったり、あっても高額だったりして、大変限定されたものでした。
現在では、近くの薬局に行けば、誰でも安価な値段で購入できます。
病院で診てもらい、処方箋を持って薬局に行けば、適切な薬を処方してもらえます。
ワクチンも病院に行けば、打ってもらえます。
これほど恵まれたことはありません。
あって当たり前と思える薬やワクチンですが、これほど頼りになる存在はありません。
薬やワクチンに感謝すると同時に、それらを開発した方々にも感謝しましょう。
薬もワクチンも、先人たちが病との戦いの中で生み出してきた英知の結晶です。
開発には長い時間と大きな手間、そして巨額の費用がかかっています。
犠牲が払われたケースも少なくありません。
薬学や売薬業が一般に普及したのは江戸時代からであり、人類の長い歴史から見ると、まだ最近のことです。
「肺結核」という病気があります。
昔は治らない病気として恐れられてきましたが、現在では「ペニシリン」という薬で治すことが可能になっています。
「天然痘」という病気があります。
昔は伝染力が高く死に至る病とされてきましたが、現在ではワクチン接種によって予防できるようになりました。
病気になれば薬を頼りますが、それ自体が恵まれたことであり、感謝してしすぎることはありません。
薬があるから、症状が軽くなったり、回復が早くなったりします。
ワクチンがあるから、病気を予防できます。
これまでの人生でも、薬やワクチンのおかげで何度も救われてきたでしょう。
知らず知らずのうちに何度か命拾いをしているはずです。
薬やワクチンがあるおかげで、万一のときも安心できます。
薬やワクチンがあるおかげで、アクティブにチャレンジできるのです。