あるところに、やる気満々の受験生がいました。
人生に関わる大学受験を控えていて、その日に向けてばりばり勉強していました。
真面目にこつこつ勉強しました。
過去問を解いたり模擬試験を受けたりして、対策は万全です。
しっかり勉強ができて、模試の結果も良好で、合格の期待は十分ありました。
ところが、受験日当日になって、その人は「ある重大ミス」に気づきました。
願書の提出を忘れていたのです。
その瞬間、不合格が決定です。
そもそも受験ができないので、不合格通知すら受け取れません。
どれだけ勉強しても、どれだけ模試で良い点を取っても、願書の提出を忘れては意味がありません。
運に恵まれる可能性もゼロ。
奇跡が起こる可能性もゼロ。
どんな悪あがきも、徒労に終わります。
完全にアウトなのです。
笑ってしまう話に思えますが、必ず毎年聞かれる恒例の話です。
「そんなことはあり得ない」「そんな凡ミスをする人なんているのか?」と疑うなら、ネットで調べてみるといいでしょう。
「願書の提出を忘れた!」という阿鼻叫喚の失敗談が山ほど見つかり、度肝を抜かれるはずです。
それが第1志望であれば大変です。
別の大学に進学するか、浪人を1年するかになり、人生に大きな影響を及ぼします。
受験において一番大切なことは何か。
勉強することではありません。
願書を提出することです。
願書の提出をなめてはいけません。
一番大切なことは、一番初めに終わらせましょう。
試験勉強を始めると、勉強のことで頭がいっぱいになり、願書の提出を忘れる可能性が高くなります。
勝手な思い込みによって「願書を出した気になった」というケースも少なくありません。
これは、大学受験に限った話ではありません。
国家資格や民間資格の受験でもそうです。
会員の入会・休会・退会の手続きでも同じことです。
事情がないかぎり、先送りは厳禁。
「今すぐ出なくていいよね」「後からやればいいよね」という油断は命取りです。
願書をぎりぎりに提出するのも危険です。
資料の不備で送り返されたら、アウトです。
郵送の遅延があってぎりぎり間に合わない可能性もあるでしょう。
調整があって今すぐ決められないケースもあるでしょう。
受験を迷っているなら、明確な期限を設けるのが得策です。
期限が来れば最終結論を出して、願書を提出しましょう。
受けると決めたら、さっさと願書を提出しましょう。
受けると決めた日に提出するのがベストです。
余裕を持って提出すれば、それだけ勉強にも専念できるのです。