専門スキルの「限定性」に嘆く人がいます。
「専門スキルが身につくのはいいが、ほかの職場では生かせない」
「専門スキルを生かせるのはいいが、限られた分野でしか通用しない」
専門スキルを身につけている人は、やはり専門職への就職が有力となるでしょう。
また専門職に就いている人の場合、身につくスキルも専門性の高いものが中心となるでしょう。
専門スキルは「希少価値が高くて高収入が得やすい」というメリットがあります。
一方で「限られた分野でしか通用しない」というデメリットがあります。
今の職場では通用しても、ほかの職場で通用しない可能性があります。
スキルの内容が専門的であればあるほど、限られた分野でしか通用しなくなります。
転職すると、新しい職場ではほとんど役立たなることは珍しくありません。
せっかく身につけた専門スキルも、職場が変わるとなかなか生かす場面がなく、役立たないように思われます。
まったく畑違いの仕事に転職すれば、ゼロからのスタートになってしまうでしょう。
専門スキルにこだわると、転職の足かせになることも少なくありません。
しかし、ここで専門スキルとは別に注目したいスキルがあります。
それが「汎用スキル」です。
汎用スキルとは、いろいろな方面に生かせるスキルのことをいいます。
たとえば「ビジネスマナー」「コミュニケーション能力」「問題解決力」「論理的思考力」「情報リテラシー」などが挙げられます。
「すべての仕事に必要な共通スキル」と言って差し支えありません。
たしかに専門スキルはほかの職場で通用しないかもしれませんが、汎用スキルは生かせます。
汎用スキルは、あらゆる職種に存在するスキルです。
裏を返せば「専門スキルを扱う仕事であっても存在する」ということです。
どんな専門職でも、汎用スキルに関わる場面があります。
どんな職場でも「ビジネスマナー」が必要とされます。
人と接するときには「コミュニケーション能力」が要求されるでしょう。
スムーズに仕事を進めるうえでは「論理的思考力」が要求され、トラブル解決には「問題解決力」が必要とされます。
使用するツールやサービスは会社特有のものであっても、そこで鍛えられる問題解決力や情報リテラシーは他の職場でも通用します。
専門スキルを生かしつつ、汎用スキルを身につけていけばいいのです。
高められるだけ高めておきたい。
汎用スキルは、すべての仕事に必要な共通スキルゆえに、異なる業界でも力を発揮できます。
汎用スキルを身につければ強力な武器となり、どの業界や職場でも通用します。
もちろん転職においても有利な武器となるのは間違いありません。
専門スキルを高めつつ、同時に汎用スキルも高めていってください。
専門スキルと汎用スキルの両方が身についていれば、鬼に金棒です。