執筆者:水口貴博

才能を磨く30の方法

18

有名人の共通点は「一点豪華主義者」であるということ。

有名人の共通点は「一点豪華主義者」であるということ。 | 才能を磨く30の方法

人には、長所と短所の2つがあります。

日本には「長所を伸ばすこと」より「短所を穴埋めすること」に力を注ぐ教育がいまだに根強く残っています。

平均的が大好きな日本人は、一部分が突出していることに違和感を抱いてしまいます。

それよりできるだけすべてを同じように平均的にしたがる傾向があります。

「出るくいは打たれる」という環境があるのです。

私も小学生だったころ、当時担任だった先生にこういうことを言われたことがあります。

「先生、算数で95点取ったよ。見て見て」

すると先生はこう言いました。

「算数はもういい。それより国語の30点を何とかしなさい」

これを聞いた私は、喜んでいたのに、落胆してしまったわけです。

自分の得意だったところを見て褒めてもらいたかったのに「できるところ」より「できないところ」を強調されたのです。

長所をもっと伸ばせばいいものの、そんな時間があるなら短所を穴埋めすることに努力を注ぐような教育でした。

こうした教育は、私だけに限らず皆さんも同じように経験したことがあるのではないでしょうか。

長所を伸ばすのではなく、短所を穴埋めする教育です。

学校では一教科が100点で残りは30点という偏った状態は悪いことだとされています。

学校では、偏ることそのものによい印象を持ってもらえません。

「100点取ってしまうような教科はもう勉強しなくていいから、ほかを何とかしなさい」

良い点を取っても、悪い点を強調され、逆に叱られるのです。

これが日本には平均的な人が多く、一方で1つのことに突出した専門家が少ない理由です。

社会に出ると、何でもできる人は選ばれにくく、1つのことに突出した専門家のほうが必ず才能を発揮できる共通点があります。

テレビに出ているスポーツ有名選手は、常に1つのことに才能を発揮させたスペシャリストたちばかりです。

2つのことを同時に成し遂げようとすると、時間も努力も倍以上かかります。

結果として、スペシャリストにはなれないからです。

2つのことに手を出すと、結果も2分の1で終わってしまいます。

何でもうまくやろうとすると、すべてが中途半端で終わってしまうのです。

過去の偉人を振り返っても、才能を1つに絞って発揮させた人ばかりです。

「あれもこれも手をつける人は、才能を発揮できない」という法則があります。

エジソンが発明で偉業を成し遂げられたのも、発明に集中して才能を発揮したからです。

もし発明をしながら別のことにも力を注いで世界一を目指していたなら、大発明を成し遂げられなかったでしょう。

多くのことに着手していると、集中が分散され、結果が半減します。

アインシュタインが特殊相対性理論を発表し有名になれたことも、物理学というテーマ1本に絞り、勉強をしていたからです。

物理学をやりながら棒高跳びに精を出し、棒高跳びのスペシャリストを目指していたならば、相対性理論は完成しなかったでしょう。

時間に余裕がなくなるからです。

フランスの昆虫学者ファーブルも、昆虫の研究に専念したから『ファーブル昆虫記』を完成することができた。

もし虫の研究をしながら小説家も目指して努力していたなら、どちらも中途半端になります。

大きな才能を発揮できるポイントとは、自分が得意とするテーマ1つに絞って、それにすべてを投資することです。

有名人の共通点は、何か1つを極めている点です。

一点豪華主義者なのです。

才能を磨く方法(18)
  • 一点豪華主義者になる。
小さなリスクなら、迷わずやればいい。

才能を磨く30の方法

  1. 恵まれた環境は、才能を開かせる土台である。
  2. 環境は、自分で選択し、作り出していくことができる。
  3. 一番お金をかけるべきは、環境という基盤。
  4. 孤独も、大切な環境。
  5. 本ほど、自由度の高い先生はいない。
  6. アリでもない。
    キリギリスでもない。
    アリギリスになれた人が才能を発揮できる。
  7. 蓄積されたノウハウで、お金を回収できるようになる。
  8. 遊んでいることに否定的な親のもとでは、才能は発揮できない。
  9. 親の援助に頼らないと、勉強する大金は手に入れられない。
  10. お金の使い方がキーポイント。
    使い方しだいで、将来の姿が決まってしまう。
  11. 早い時期の失敗は、痛みが小さくて済む。
  12. 才能は、量の勝負でしかない。
  13. 自分らしくやることが、一番能力を発揮できる。
  14. 人目、体裁、見栄を考えると、本当の力を発揮できなくなる。
  15. 自分の才能に、3年くらい捨ててしまおう。
  16. 我慢とは、精神的苦痛のこと。
    何の蓄積にもならない。
  17. 素晴らしい手本となるような尊敬できる人物に出会う。
  18. 有名人の共通点は「一点豪華主義者」であるということ。
  19. 小さなリスクなら、迷わずやればいい。
  20. 夢を叶えるという欲求には、前提条件をクリアする必要がある。
  21. 本当の実力は、楽しんで身につけるもの。
  22. 小さく始めて、後から大きく。
  23. 夢を書いた紙を壁に貼る。
  24. できないことも、立派な結果の1つ。
  25. 諦めるから、夢が終わってしまう。
  26. 子どもの成長は、親からどのような教育を受けるかに大きくかかっている。
  27. 氷山の一角を出すために、大量の無駄を経験する。
  28. 努力は才能ではない。
    好きなことをやっていれば、自然と身につく。
  29. お金のためにやっている人は、失敗する。
  30. 才能の最終体系は、人の役に立てること。

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