失敗経験も、れっきとした財産です。
早いうちに失敗をしておくことも、若いうちにしておくことの1つです。
若い時期の失敗は、比較的小さな痛みで済み、立ち直りも早くできます。
そのうえ、自分の弱いところを知ることができ、今後の対策を立てられるようになります。
得られるノウハウは、成功体験より失敗体験のほうが、たくさんあります。
大切なのは「なぜ成功したのか」より「なぜ失敗したのか」という考え方です。
失敗から学ぶ姿勢を持つほうが、自分の悪い点を見つけやすくなります。
たとえば、私には失恋の経験が何度かあります。
初めての失恋の経験は、中学2年のころでした。
当時付き合っていた人と、友人の女の子から「別れたいらしいよ」という遠回りをしたアプローチで恋が終わりました。
初めての経験で落ち込みはしましたが、大金を失ったわけでもなければ、顔を叩かれたわけでもありません。
小さな心の傷だけで終わりました。
肉体的にも精神的にも金銭的にも、若い時期は小さな痛みで済ませやすくなります。
元気が有り余っているので行動力もあり、次への行動も早くなります。
失恋を経験して「なぜそうなったのか。どこがいけなかったのか」と、具体的に考えられるようになりました。
実際に体験した失恋は、テレビドラマだけでは得られない、本当の苦しさが味わえます。
早い時期に涙する経験がありましたが、早くに具体的に考えることができるようになったということです。
失敗ごとは、できるだけ早いうちに経験しておくほうが、後から差が出てきます。
生きた知恵の豊富さや慣れの度合い、免疫の強さといい、どれをとっても有利になれるからです。
したくないという経験ほど、人生の早めのうちにしておくことです。
ワインのように、後になるほど失敗経験には味が出てくるようになり、差が大きく開くのです。
失敗を恐れていると、いつもびくびくしてしまいます。
私は何度か失恋を経験したおかげで、失恋には以前ほどびくびくしなくなりました。
「一度も経験したことがない」という状態と「一度でも経験したことがある」という状態では、大きな開きがあります。
一度でも経験しておくと、どのような気持ちになり、心理状態になるのかを考えることができるようになるため、免疫ができます。
必要な失敗ほど、避けるのではなく、今からでも経験することです。
人生の中で一度は経験するであろうことは、早めに体験して痛みを味わい、二度目が起こらないように次へと生かしておくことです。
失敗は、早めにしておかないといけないのです。