かっこつけるのがかっこいいとは限りません。
むしろかっこ悪いことです。
かっこつける行為は、自分をよりよく見せようと体裁を整えることです。
マナーとして身だしなみを整える程度ならいいのですが、それ以上に見た目をよく見せるのは要注意です。
かっこつけたがる心理は、裏を返すと「普段の自分はかっこ悪い」「素の自分には自信がない」と言っているのと同じことです。
より良い自分をアピールするのはいいのですが、往々にして余計な力が入っています。
「どうだ、かっこいいだろう! 私に惚れなさい!」と言わんばかりの感じがあって暑苦しい。
そのためかっこつける人は、どこかに不自然な様子があります。
無理をしている様子があると、痛々しく見えることも少なくありません。
かっこつけるのは疲れます。
つま先立ちで歩くのが大変なように、かっこつけながら生きるのも大変です。
疲れることは長続きしません。
一時的にかっこつけることはできても、ずっと続けるのは大変です。
長期的に続けるのはもっと大変です。
無理にかっこつけると、素の自分とのギャップも大きくなります。
かっこつけていればいるほど、どんどん本来の自分からそれていきます。
無理に自分を着飾ったところで、それが自分らしくない姿であれば、嘘の自分を見せていることになります。
かっこいい状態を保てているときはいいのですが、うっかり油断したときが大変です。
「えっ?! 本当はそんな姿だったの?」と驚かれ、うっかり素を見られたときのインパクトが大きくなります。
「どちら様ですか」と本人だと気づいてくれないこともあります。
では、本当にかっこいい姿とは何か。
かっこつけないことです。
すなわち「自然体で生きる」ということです。
肩の力を抜いて余計な力は入れずリラックスします。
無理に着飾ることもなく、いつもどおりの自分を見せます。
素の自分を大切にすると、自分らしく生きられます。
自然体を大切にすると、素の自分でいられます。
普段の自分を見せていけばいいので気楽です。
余計な力を入れなくて済む分、疲れにくくなります。
周りの目を気にしないのは、強い心と自信がある証拠です。
自然体でいる人は「周りからどう見られようとかまわない」という意思表示です。
「周りからどう見られようとかまわない」という考え方は潔くて、自信にあふれています。
きちんと自分を持っていて、周りに流されない力があります。
人目を気にせず、自然体を大切にして貫いているのがかっこいい。
素の自分が好きだから、自信があります。
本人が自然体を楽しんでいるなら、見た目に関係なく、最高に幸せです。
無理に自分をよく見せて疲れるくらいなら、最初から潔く素を見せて、自然体でいるほうがいい。
自分らしく生きるということは、人生で最も価値のあるチャレンジです。
そこには「本当のあなたらしさ」があります。
無理にかっこつけず自然体でいることが、本当にかっこいいのです。