「ああ、おいしかった。もう食べられない」
メインの料理を食べれば、おなかも満たされているでしょう。
特にコース料理では、一皿ずつゆっくり出てくるため十分な満腹感が得られます。
最後に登場するのがデザートです。
「えっ、まだデザートがあるの? もう食べられないよ」
まだ食後のデザートが残っているとわかると、ちょっと複雑な気持ちになります。
満腹であれば、食後のデザートは諦めるしかないのでしょうか。
いいえ、違います。
満腹だからといって、食後のデザートを諦めないことです。
おなかがいっぱいで諦めそうになりますが、意外と普通に食べることができるでしょう。
満腹でもう食べられないと思っても、食後のデザートに限っては、ぺろりと平らげてしまえるはずです。
食後のデザートは別腹です。
入らないように思えますが、食べたら食べたで、すんなり入ってしまいます。
これにはきちんとした根拠があります。
甘いものを口に入れて甘みを感じると、脳から「オレキノン」という化学物質が分泌され、摂食中枢が刺激されます。
そうすると胃のぜん動運動が起こって胃の内容物が腸に押し出されます。
胃に空きスペースができた結果、甘いものを食べることができてしまうのです。
これは、人類が狩猟採集生活を送っていたころの名残とされています。
人類が狩猟採集生活を送っていたころは、次の獲物をいつ捕獲できるかわからないため、飢餓に備える必要がありました。
少しでもエネルギーを蓄えるため、甘いものが入ってきたときは、少しでも多く食べ物を蓄える仕組みができています。
人には飢餓に備える仕組みが備わっているため、食後のデザートに限っては、満腹であってもすんなり食べることができるのです。
甘いものは別腹となると、カロリーが心配になるところですね。
取りすぎたカロリーは食後の運動で解消しましょう。
一駅手前で下りて帰ったり、スポーツジムのランニングマシンで数キロ余分に走ったりです。
家事を普段より頑張るだけでも消費カロリーがアップします。
一番おいしいものは、コースの最後に登場します。
食後のデザートを食べないで帰るなんて、映画のクライマックスを見ないで帰るようなものです。
一番おいしいところを見逃すことになってもったいない。
せっかくおいしいデザートが最後に残っているのですから、ぜひ最後まで楽しみましょう。
おなかがいっぱいでも、甘いものは特別です。
食後のデザートは別腹なのです。