素直なのはよいことです。
純粋な心には混じりけがなく、好感が持てます。
まっすぐな性格が感じられると相手からも好印象でしょう。
人に逆らうこともなく従順な態度であれば、人間関係もスムーズになるでしょう。
素直であれば、どんどん人の話を吸収していくので成長も早くなります。
素直は、幸福の近道であるのは間違いありません。
しかし、素直になるのはいいですが、素直すぎるのはよくありません。
「素直すぎる=疑うことを知らない」という状態になります。
素直すぎると何でも受け入れる状態になります。
無防備になってしまい、騙されやすくなるのです。
素直すぎると、逆らうことなく、何でも相手の要求を受け入れてしまいます。
何でもかんでも「いいですね」「素晴らしいですね」「はい、わかりました」となります。
前向きな返事はいいですが、疑うことなく、何でも相手の話をうのみにしてしまいます。
これはよくありません。
もはや思考停止と同じです。
素直すぎると、従順ではなく服従になります。
相手が善良な人ならいいですが、そうでない人なら大変です。
素直すぎる人は、詐欺師にとって絶好のカモです。
本来疑うべきことを疑わなくなります。
怪しい話を持ちかけられても、疑うことも逆らうこともなく、要求を受け入れてしまいます。
必要ない商品を買わされたり、怪しい会に入会させられたりするでしょう。
気づけば、大金を騙し取られているのです。
子どもが素直すぎるのはまだかわいいですが、大人が素直すぎるのは大変危険です。
悪い人に騙されるのは、時間の問題です。
素直になるのはいいことです。
ただし、100パーセント、ピュアな素直になるのではありません。
素直な中にも「警戒心」を持ちましょう。
表向きは、従順で穏やかに振る舞いつつも、心の中では一定の警戒心を持つようにします。
「一応、用心しておこう」
素直の中にも警戒心を持てば、気持ちもしゃきっと引き締まります。
「念のため評判を確認しておこう」「一応親に相談しておこう」「もう一度契約書を確認しておこう」となるでしょう。
危険が迫ってきたときは、きちんと心のアラームが鳴ります。
少なくとも服従状態になることはありません。
心の中で「素直」と「警戒心」を同居させてください。
そうすれば気が緩むことはありません。
警戒心があるからこそ、トラブルを回避できます。