騙されない生き方をするなら、スピリチュアルには注意してください。
「前世」
「霊感」
「守護神」
「あの世」
「オーラ」
「パワースポット」
これらの言葉に興味があるならイエローカードです。
もちろんスピリチュアルが悪いわけではありません。
スピリチュアルそのものには害も痛みもありません。
スピリチュアルを信じることで、励まされたりパワーをもらったりすることもあるでしょう。
自信につながったり行動するきっかけになったりすることもあるはずです。
スピリチュアルのおかげで勇気をもらえ、人生が前向きに変わった人がいるのも事実です。
しかし、ポジティブな前例があるとはいえ、スピリチュアルの過信には注意してください。
少なくとも「100パーセント信じる」という状態になれば、イエローカードです。
スピリチュアルには、科学的な根拠が不十分だからです。
スピリチュアルは、非科学的なことに重点が置かれています。
スピリチュアルを過信していると、正しい現実が見えなくなります。
視野や思考の幅が狭くなって普通や常識がわからなくなり、誤った判断をしてしまいます。
そのことで、日常に支障を来すことも少なくありません。
スピリチュアルを過信すると、いんちき占い師や悪徳霊能者に騙されやすくなります。
スピリチュアルを悪用する人は、相手を不安にさせる言葉で揺さぶりをかけてきます。
「あなたは悪い霊に取りつかれています。このままでは大変なことになります」
「あなたの前世が罪を犯しています。罪を清める必要があります」
「あなたから漆黒のオーラが出ています。今すぐ取り除かなければいけません」
普通に聞けば誰でも嘘だとわかる話を、疑うことなく信じてしまいます。
ところが、スピリチュアルを過信していると、そうしたたわ言を本当の話として受け取ってしまいます。
不安と心配が心に広がって落ち着かなくなり、そのストレスを解消させたい欲求に駆られます。
相手の言葉を信じて、勧められるがままに購入や契約をしてしまいます。
「悪霊から守るネックレス」「罪を清めるブレスレット」をほいほい信じてしまい、無価値な高額商品を買わされることになる。
そうして気づけば詐欺被害者になっているというオチです。
笑ってしまう話ですが、スピリチュアルを過信していると、誰にでも起こりうることです。
「あの世」「前世」「オーラ」といったスピリチュアルなキーワードが登場したら警戒してください。
騙されない生き方をするなら「科学的根拠」を重視しましょう。
その根拠を確認する癖をつけましょう。
「なぜ断言できるのだろう」
「その言葉は本当だろうか」
「その根拠はどこにあるのだろう」
きちんと科学的根拠を確認するようにしましょう。
相手に質問してみたり自分で調べて確認したりすることが必要です。
「○○に効果のある商品があります」と営業トークがあれば、なぜ効果があるのか、科学的根拠という視点で確認してください。
相手が「とにかく信じてください」と言いくるめてくるようなら、詐欺師と考えて間違いありません。
科学的根拠を重視すれば、スピリチュアルに惑わされることがなくなります。
科学的根拠にも注意点があります。
科学的根拠が大切とはいえ、スピリチュアルと同じく、過信しないことです。
科学的根拠を信じる人は「科学的根拠さえあればあっさり信じてしまう」というデメリットが生じます。
これはこれで危険です。
視野が狭くなり、融通の利かない思考になります。
また科学的根拠があっても、後から間違いが発覚するケースもゼロではありません。
プトレマイオスの天動説は、17世紀に至るまで正しいと信じられていましたが、後にコペルニクスの地動説のほうが正しいとわかりました。
ロボトミー手術は当初、精神障害の治療として画期的であり、ノーベル賞も受賞していますが、後に致命的な欠陥が見つかりました。
凶暴性だけでなく人間性も奪うことがわかり、現在は禁止されています。
こうした誤った前例があることから、科学的根拠も「過信」には注意が必要です。
科学的な根拠は「過信」ではなく、あくまで「重視」です。
科学的な根拠にもデメリットはあるものの、少なくともむやみに非科学的なことを信じるよりは賢明です。
「悪霊から守るネックレス」「罪を清めるブレスレット」が登場しても「はい、詐欺ですね」と一発で見抜けます。
科学的根拠を意識すれば、騙されないのです。