あなたには付き合いの長い人がいるでしょう。
いま一度、付き合いの長い人のことを思い出してください。
たとえば、親、友人、恋人です。
その人のことを細かく思い出してみましょう。
どんな顔でしょうか。
どんな声でしょうか。
どんな話し方をしているでしょうか。
どんな性格でしょうか。
どんな振る舞いをしているでしょうか。
普段どんな服装をしているでしょうか。
どんな考え方で生きているでしょうか。
外見でも内面でもいいので、相手のことを注意深く思い出してください。
顔にほくろがあっても、正確な位置となると、なかなか思い出せないものです。
「そういえばこんな顔だったね」
「そういえばこんな声だったね」
「そういえばこんな性格だったね」
知っているにもかかわらず、はっと驚くことがあるでしょう。
相手を見ているようで、実際は意外と見ていないものです。
いいえ、厳密に言えば、最初は見ていましたが、だんだん見なくなりました。
付き合いが長くなるにつれて、相手のことを見なくなるもの。
自分でも知らないうちに「見ているつもり」が増えます。
「私は相手のことを知っている」という考えが強くなって、注意深く見ることを怠ってしまいます。
じっくり見ることが減って、ちらっと一瞬だけ見ることが多くなります。
「見ているつもり」が増えると、誤解が増えます。
誤解が増えると、思わぬトラブルの元になるのです。
気づくだけでもかまいません。
「そういえば最近、相手のことをきちんと見ていないな」と。
気づくことも前進です。
相手のことを思い出すことで、存在価値を再確認できるでしょう。
細かく丁寧に大切な人のことを思い出せば、見る目が変わります。
すでに十分知っているはずの人ですが、不思議と新鮮な気持ちになるでしょう。
感謝と尊敬の念が生まれ、関係が深まるきっかけになります。
たまには時間を作って、丁寧に大切な人のことを思い出してください。
マッサージタイムでもかまいません。
バスタイムに湯船でのんびりしているときでもかまいません。
日記を書きながら思い出すのもおすすめです。
はっとした気づきが得られるに違いありません。
きちんと相手を見ることで、これからも末永い付き合いができるのです。