世間では「人生は目的があったほうがいい」といわれています。
親や先生から「目的のない人生はよくない」「目的を持って生きなさい」と諭された人も多いでしょう。
「人生では目的を設定すべきだ」
「夢を持つことで、生き方に張りと潤いが生まれる」
「目的があったほうが、希望になって人生が楽しくなる」
たしかに目的があると、進むべき方向が定まります。
人生に目的があれば、張りと潤いが生まれます。
目指す方向が定まれば、自分のリソースを上手に活用できるようになります。
お金も時間も有限です。
素晴らしい目的は、素晴らしい人生を作ります。
目的意識があることで、意識も行動も引き締まります。
「目的があるから、正しい人生を歩める」という考え方があるのも事実です。
自分なりに人生に目的を定めて生きている人も多いのではないでしょうか。
では、目的のない人生はダメかというと、そうではないのです。
一律に「目的のない人生は悪い」というのは早計です。
目的のない人生も悪くありません。
目的のない人生にも、それ相応の素晴らしさがあるからです。
人生に目的がなければ、リラックスした生き方が実現できます。
その場の流れや雰囲気に合わせた生き方もしやすくなります。
「そのとき考えよう」「そのときの流れに乗ろう」という生き方も、本人が納得しているなら悪くありません。
気ままな生き方も魅力的です。
目的に縛られないことで、自分の思うままに振る舞えます。
そもそも目的がなければ、いらいらすることが減ります。
思いどおりにいかなくても「まあいいか」と思えるようになるため、気持ちが安定するのです。
これは目的がないからこそ実現できることです。
人生に目的がないことで、やり直したり回り道になったりすることも増えますが、それも人生の面白さです。
本人がよしとすれば、納得のいく人生になります。
目的のある人生は素晴らしいですが、目的のない人生も素晴らしい。
「目的もなく生きている自分が情けない」と、自分を責める必要はありません。
目的のない生き方のほうが自分に合っているという人もいるでしょう。
自分の人生なのですから、自分の好きな生き方をするのが一番。
目的がないことは、それはそれで「素晴らしい生き方」です。