ときどき「忙しい」という口癖の人がいます。
「毎日忙しい」
「忙しくて大変」
「忙しくて睡眠不足」
口を開けば「忙しい」と言う。
一生懸命、自分が忙しいことをアピールしようとします。
日々、大量の仕事に追われ、時間に余裕がないようです。
忙しくない人がいれば「羨ましい。自分はこんなに忙しいのに」と嫌みを言ってきます。
いつもせわしく駆け回り、口調も表情も険しく、お疲れの様子です。
ぴりぴりした雰囲気が漂っているので、気軽に話しかけにくい。
あなたの周りにも、そうした人がいるのではないでしょうか。
しかし、こうした人には定番のパターンがあります。
「忙しい」という人にかぎって、時間にルーズなのです。
約束の時間には、平気で遅れてきます。
「ごめん、ごめん。忙しくて遅れてしまいました」という言い訳も定番です。
「自分は忙しいから遅刻も仕方ない。責められることはない」と思っているので厄介です。
「忙しい」という口癖がある人ほど態度が偉そうで、落ち着いた話し合いがしにくい。
仕方ない事情もあるかもしれませんが、往々にして仕事の管理の仕方に問題があります。
余計な仕事を抱えてしまい、無駄に時間を消費しています。
仕事を断り切れず、キャパシティー以上の仕事を抱え、さらに時間の余裕がなくなります。
時間管理もスケジュール管理も甘いため、どんどん遅れ遅れになっています。
時間意識も低いから、約束の時間にも平気で遅刻します。
時間に余裕がないため、仕事の結果にもミスや漏れが多い。
「忙しい」という口癖のある人は「自分は仕事のできない人間だ」と公言しているようなものです。
本当に仕事ができる人は、忙しくても「忙しい」とは言いません。
首相や大統領は「忙しい」とは言いません。
国で最も忙しい人物であるにもかかわらず「忙しい」と言わないのは、時間管理が徹底されている証拠です。
大企業の敏腕社長も「忙しい」とは言いません。
もし社長が「忙しい、忙しい」と言い始めたら、いよいよそこは危ないと思っていいでしょう。
時間の使い方がうまくなりたいなら「忙しい」という口癖をやめることです。
本当に忙しいなら、いったん仕事を見直して、忙しくない状況を作り出すことです。
仕事の一部を断ったり、人に協力をお願いしたりなど、いくつか手段があるはずです。
仕事の管理を徹底すれば、必ず時間を捻出できます。